【結論】
基本的には総合栄養食を選んでいればOKです。中でもピュリナワン、ラシーネ、ロイヤルカナン、ヒルズは販売実績が豊富で科学的根拠に基づいたフード開発に取り組んでいるため信頼性が高いです。
猫を飼うとき、飼い主さんのほとんどが1回は直面する悩みがキャットフードの選び方。よく分からずネット記事のおすすめにあがるフードをポチっと購入している方も多いはず。しかし、ネットの情報にはいくつか落とし穴も存在しています。
今回は猫歴20年以上の筆者たけのこが、おすすめキャットフードと失敗しない選び方について解説します。
当記事における、おすすめ選別基準は下記となります
- AAFCO基準を満たした総合栄養食である
- 販売メーカーが長年に渡りキャットフード市場で販売し続けてきた実績を有している
- フード開発に科学的根拠を取り入れている
- 添加物は必要最低限となっている
- 酸化防止剤が使用されている
- ドラッグストアやホームセンター、ディスカウントストアで入手できる市販フードである
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猫フードおすすめ7選
キャットフードは千差万別。様々な種類があるため、どれがおすすめなのか判断するのは一苦労です。ここではフード開発に力を入れ、根拠に基づいたキャットフード作りに取り組んでいるメーカーの商品を厳選して紹介していきます。
①ピュリナワンキャットフード
世代別フード | |
フードケアの種類 | 避妊・去勢後 尿路の健康 毛玉・便臭 穀物不使用 体重 |
ドライ・ウェットフード | 両方あり |
販売ブランド・メーカー | ネスレ日本 (ネスレグループ) |
添加物 | 人口着色料・香料不使用 |
酸化防止剤 | 使用 |
製造国 | オーストラリアなど |
科学的信用性 | 世界30カ所以上に研究施設・生産工場を展開 アメリカにある「ネスレ ピュリナ ペットケアセンター」で先進的なフード研究 健康免疫システムを導入(3つの栄養素で免疫状態をサポート) |
販売価格帯 | 中価格帯 |
成猫1歳向け 総合栄養食の価格 (ドライフード) | ピュリナワン 室内飼い猫用 インドアキャット1歳以上チキン 2kg 2,064円税込(Amazon)1,032円/kg |
- 世界的大企業ネスレグループが提供
- お試しサンプルあり
- ミックスフィーディングを積極的に取り入れている
- コスパが良好
- ドラッグストアなど取扱店が多く買いやすい
筆者がダントツでオススメするのが、ピュリナワンキャットフード。値段・品質・メーカー信頼度のバランスが優れています。サンプル提供にも力を入れており、試しやすいのも強み。
ウェットフードのラインナップも豊富。ミックスフィーディングするにあたりパウチ1袋に対するドライフードの給餌量目安も案内されているのも魅力的です。
ドライフードとウェットフード、両方をそれぞれ与えることで家計コストを抑えつつ栄養・水分をバランスよく与える給餌方法
「キャットフード選びで悩んでいる、だけど高すぎるフードは避けたい」。そんな方にこそ試してみてほしいキャットフードです。
②ラシーネキャットフード
世代別フード | |
フードケアの種類 | 各猫種に必要なケアに対応 |
ドライ・ウェットフード | ドライのみ |
販売ブランド・メーカー | 日本ペットフード |
添加物 | 人口着色料不使用 |
酸化防止剤 | 使用 |
製造国 | 国産 |
科学的信用性 | 「日本ネコグッズ・オブ・ザ・イヤー2022-2023」本当に優秀なキャットフード部門1位 獣医師が開発監修 ヘルシーフードサイエンス研究所によるフード研究開発 |
販売価格帯 | 中価格帯 |
成猫1歳向け 総合栄養食の価格 (ドライフード) | ラシーネ (LACINE) キャットフード 日本猫 600g 700円税込(Amazon)1,166円/kg |
- 各猫種に合わせた栄養設計フード
- 便利な新鮮小分けタイプ
- かつお節&まぐろ節のW 節で風味バッチリ
- 猫種別キャットフードは珍しい
- 優秀なキャットフード第1位だから安心感がある
ラシーネキャットフードは、日本ペットフード株式会社が販売する猫種ごとに栄養バランスを調整したキャットフードです。獣医師監修で開発され、各猫種が必要とする栄養バランスとなっています。
保管が便利な小分け包装となっている点も、飼い主さんにとっては嬉しいポイントなはず。
③ロイヤルカナン
世代別フード | |
フードケアの種類 | 食欲にムラがある 妊娠・授乳中 高齢期ケア 毛玉 室内で生活している 歯垢・歯石 皮膚・被毛 避妊・去勢している 泌尿器への配慮 減量への配慮 猫種別フード |
ドライ・ウェットフード | 両方あり |
販売ブランド・メーカー | ロイヤルカナン (MARS) |
添加物 | 人口着色料・香料不使用 |
酸化防止剤 | 使用 |
製造国 | 韓国など |
科学的信用性 | 長年にわたり世界中にキャットフードを販売し続けてきた実績 世界16か所に生産工場 フランスとアメリカにあるペットセンターにて200頭ずつの犬猫を飼育し研究 |
販売価格帯 | 中~高価格帯 |
成猫1歳向け 総合栄養食の価格 (ドライフード) | ロイヤルカナン インドア 室内で生活する猫専用フード成猫用2kg 3,686円税込(Amazon)1,343円/kg |
ロイヤルカナンは、日本でも知名度が高いフランス生まれのペットフードブランドです。50年以上ペットフード販売を手掛けており、販売実績国は90か国以上。特に療法食の実績が高く、腎臓病療法食が治療に大きく貢献したという報告もあります。
フード開発・研究にもかなり力を入れており、多くの科学的知見をキャットフードに取り入れています。そうした背景もあり、ロイヤルカナンをおすすめする獣医師は多いです。
④ヒルズ
ヒルズも世界的ペットフードメーカーのひとつ。ロイヤルカナン同様、長年の販売実績を誇り86か国以上で、ペットフードを販売しています。科学的根拠に基づいたフード開発を重視しており、サイエンス・ダイエットは米国獣医師がNo.1に推奨しているブランド(※CM Research社調べ)とも言われています。
⑤MiawMiaw(ミャウミャウ)
MiawMiaw(ミャウミャウ)は、大手ペットフードメーカー「アイシア」と北里大学獣医学部との共同開発で誕生したキャットフード。アピールポイントであるa-iペプチドは、猫の心の健康維持サポートが期待されている成分です。
ドライフード・ウェットフード両方用意されているのも評価ポイント。ウェットフードは使いやすいパウチタイプ以外にも缶タイプが用意されています。
⑥黒缶
黒缶はアイシアが販売しているキャットフード。販売から40年以上の月日が経過した現在(2023年)においても、多くの飼い主・猫達から支持され続けています。名実ともに国産キャットフードのベストセラー商品。長年の販売実績から信頼性も抜群です。
マグロ・カツオなど魚ベースのキャットフード。お肉が苦手な猫と相性が良いです。
⑦メディファス
世代別フード | |
フードケアの種類 | インドア 毛玉ケア 満腹感ダイエット 避妊・去勢後ケア 腎臓サポート 食物アレルゲン |
ドライ・ウェットフード | 両方あり |
販売ブランド・メーカー | ペットライン |
添加物 | 人口着色料・香料不使用 |
酸化防止剤 | 使用 |
製造国 | 国産 |
科学的信用性 | 茨城県ペットライン研究開発センターにてフード研究開発 麻布大学獣医学部との共同研究を基に開発 年齢ごとにミネラルバランスや尿のpH値を調整 |
販売価格帯 | 小~中価格帯 |
成猫1歳向け 総合栄養食の価格 ドライフード | メディファスキャットフード 1歳からチキン味 2,491円/3kg(Amazon)830円/ kg |
- すべてのラインナップにおいて下部尿路の健康に配慮
- 年齢ごとの下部尿路に配慮したフード開発
- 様々な生活習慣に対応したラインナップ
- 国産だから安心
- 下部尿路のラインナップが多くて助かる
メディファスは、すべてのラインナップにおいて下部尿路の健康に配慮されているキャットフード。年齢ごとに最適なミネラルバランス・尿pH値を調整した栄養設計となっています。
人間同様、猫にとっても下部尿路に関する病気は恐ろしいもの。そんな下部尿路に普段の食事からアプローチできる総合栄養食は、メディファスがダントツで充実しています。ただし、完全な予防とはならないため定期健診をこまめに受診させることも大切です。
また、療法食ではないため治療目的では活用できません。猫が下部尿路の疾患にかかったら必ず獣医師指導の下、療法食を導入してもらいましょう。
キャットフードの情報は嘘とホントが混ざりやすい
キャットフードに関するネットの情報には、時々信憑性に欠けるものが流れることも少なくありません。具体的にどのような誤情報が流れやすいのか詳しく解説していきます。
キャットフードランキングにはテコ入れが入りやすい
ネットにおいて度々見かけるキャットフードのランキングサイト。上位にランクインしているキャットフードは不思議と信頼感を覚え、ついついポチリたくなりますよね。それ自体に問題はなく、ランキング形式でキャットフードを紹介するのも悪いことではありません。ただ、そのキャットフードのランキング順位を決める要因に営利目的が混入してしまうのは好ましくないことだと筆者は考えます。
というのも、フードを紹介するとき紹介料が発生する仕組みがあります。いわゆる、アフィリエイトと呼ばれる紹介方法。アフィリエイト自体はまっとうな広告方法なので悪ではなく、広告を出しているフードの品質が悪い訳でもありません。かくいう当サイトも価値がある商品だと判断すればアフィリエイト広告を掲載しています。
問題なのは一部サイトにおいて、明確で裏付けのある根拠を示さない・過度に誇張した情報に基づいて紹介料が高いフードばかり上位を占めたランキングを紹介してしまうケースです。
買わない方がいいキャットフードとは
- 販売実績がない・知名度が低いなど信頼性の証明が少ない
- メーカーがフード研究に力を入れていない
- 科学的研究結果に基づいて開発していない
買わない方がいいキャットフードとは、主に上記の条件に該当するものです。
こうしたキャットフードは信用性が低く、トラブルを発生させる懸念も少なからずあります。基本的にこうしたフードを販売しているメーカーの商品は買わない方が無難でしょう。
それでは、具体的にどのフードがこうした条件に該当するのか?。実は市販で売られているフードには、こうした条件に該当するフードはあまり見かけません。ペットフード業界もレッドオーシャン。メーカー間での競争も激しく、飼い主・猫たちから求められる品質基準も年々高まっています。
そのため、開発されるペットフードがより良いものとなるようメーカー側も努力を重ねた結果、近年では露骨に低品質なフードが市場に流れることは滅多にありません。そうしたフードを販売している企業は業績を伸ばせず淘汰されていきます。
酸化防止剤がよくないという情報は誤り
ネット記事の中には酸化防止剤の使用が好ましくないと書かれていることがありますが、この情報はやや誇張されたもの。たしかに添加物が多いキャットフードには懸念がありますが、酸化防止剤・保存料にはキャットフードを酸化から守るという大事な役割があります。
キャットフードの表面には、栄養調整・嗜好性向上などの目的で油脂が塗布されています。油は酸素と反応しやすく酸化反応を起こしやすい物質。酸化してしまうと、油脂によってもたらされていた栄養・嗜好性が損なわれフード自体の品質が低下してしまいます。
そもそも酸化防止剤をはじめ各添加物の使用は、ペットフード安全法によって種類・量が規制されています。キャットフードの使用される酸化防止剤は基準値を大きく下回るケースがほとんど。過度に心配する必要はありません。
着色料と香料が不要なのは本当
キャットフードで一時期問題視されていたのが、着色料と香料の存在。本来、猫は人間と異なる色覚を有しているので着色料でカラフルするメリットはありません。また香料に関しても猫が好む匂いと人間の感覚は異なるため、あえて入れる必要はないです。
ではなぜ、そうした添加物がキャットフードに入れられていたのか?その理由は、飼い主さんの購買意欲を高めるためと指摘されています。
猫にとって不要な添加物を入れない方がいいというのは、たしかにその通りです。これらの添加物もペットフード安全法の規定をクリアした範囲で使用されているため、そこまで神経質になる必要はありませんが無いに越したことはありません。
猫にとって穀物が低品質な原材料であるは嘘
キャットフードの良し悪しを解説する記事で、必ずといっていいほど話題に出るのが穀物について。結論としては、猫も穀物を問題なく消化でき穀物由来の栄養素も多いため、決して悪い原材料ではありません。
猫は本来、狩った獲物の肉や内臓を食べて暮らしてきた動物。だから、猫の体が穀物の消化に適していなく負担もかけてしまう、という情報を解説しているサイトは多いです。しかし、実際は適切な処理が施され適量であれば猫も問題なく穀物を消化できます。
他にも穀物は猫がアレルギーを起こしやすいという記述もチラホラありますが、どちらかというと牛肉など肉類に関するアレルギーの方が発生しやすいです。
キャットフード安全ランキングは過信しなくて良い
ときどきネット上で見かけるキャットフードの安全ランキング。添加物や原材料、製造体制などを評価基準としてランキングを算定しています。
ただ、筆者の個人的な見解では、こうした安全性を基準としたランキングにどの程度意義があるかは懐疑的です。日本国内には、愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(通称:ペットフード安全法)が存在します。
端的に言ってしまえば、添加物や原材料含め安全性の基準をクリアしたペットフードしか流通できないよう規制しています。この法律があるおかげで、食べて即危険な状態になるペットフードは製造販売できません。
もちろん確実に安全という保障はありません。基準はクリアしていても製造面でトラブルが発生しまう可能性もあるでしょう。実際、大手ペットフードメーカーの商品の中にも異物混入やパッケージミスなどの理由でリコールに至っているケースもあります。
とはいえ、そうしたリスクは大なり小なりどのメーカーも抱えており、それぞれがリスクを防ぐために安全対策を徹底しています。
キャットフードの食いつきランキングを信じるのも程ほどに
キャットフード食いつきランキングも参考になりにくい情報です。人間同様、猫にもキャットフードの好みが存在します。粒の大きさ、形、食感、風味などフードに関する様々な要因は、猫によって好みが異なります。猫の年齢、状態などによっても最適なキャットフードは異なってくるでしょう。
そうした背景がある以上、食いつきランキングで上位に入っていたとしても必ず飼い猫の好みにもマッチするわけではありません。
キャットフード売上ランキングは参考になる
ネット上のキャットフードランキングの大半は営利目的などが混入し、順位も意図的なものとなることが多いため正直参考にならないことがほとんど。猫との相性も個体差があります。
では、すべてのランキングが参考にならないかというと必ずしもそうではありません、たとえば、キャットフードの売上数を基準としたランキングの情報は有益です。販売数が多いとは、それだけそのフードが知名度・販売実績が優れており信頼性が高いことの証明となります。
もちろん、売上が大きい=飼い猫が確実に食べてくれる、とは限りません。人気フードでも猫の好みに合わなければ、お気に召さないこともあります。その一方で売上が大きいということは、それだけ多くの飼い主さんたちから支持されている理由があるということ。
参考にする価値はあります!
プレミアムキャットフードは原材料・安全性を優先させたい方向け
キャットフードの原材料や添加物は過度に神経質にならなくても大丈夫、と解説しましたが中にはどうしても不安が拭えない方もいるでしょう。実際、ペットフード安全法も万能ではありません。今後いまの基準に改善点が見つかり、添加物や原材料などの扱いに変更が生じる可能性もゼロではないです。
キャットフードの原材料・添加物に対して不安を抱いている方は、プレミアムキャットフードを視野に入れるのもひとつの選択肢でしょう。プレミアムキャットフードの定義はありませんが、端的に言えば原材料の品質・製法にこだわったキャットフードを指すことが大半です。
使用される原材料も人間が食べられるヒューマングレード品質のものだけを採用するケースも多め。その他にもベリー系やサーモンオイルなど、こだわりの食材が使用されていたりもします。
有名なプレミアムキャットフードに関しては、下記の記事で詳しく解説しています。気になる方は参考にしてください。
失敗しないキャットフードの選び方
キャットフードの種類は数が多く、どれを選べばいいか分からず情報に振り回されてしまう飼い主さんも少なくありません。結果的にキャットフード選びに失敗してしまうケースもあるでしょう。
しかし、キャットフード選びはポイントを数点押さえておけば大きな失敗を回避できます。
メーカーの販売・開発実績を重視
キャットフード選びにおいて最重要といっても過言ではないのが、販売メーカーの信頼性です。キャットフードを開発・販売しているメーカーがどれくらい客観的に信用できるかで判断するのは非常に大切。
- 長年ペットフードを販売している
- 販売実績が多い
- 科学的エビデンスを積極的に取り入れている
- フード研究・開発に企業努力が見られる
上記の条件を多く満たしているメーカーのキャットフードほど、信頼性が高いといえます。さらに言ってしまえば、あまり聞いたことがないメーカーのフードより、有名なメーカーの商品を選んだ方が安心です。
総合栄養食を選べばとりあえずOK
販売メーカーの信頼性を確認したら、続いて行うのが総合栄養食を選ぶこと。かなり極端な言い方をすると健康に大きな問題がない個体であれば、とりあえず総合栄養食を選べばOKです。
フードと水だけで猫に必要とされる栄養素を満たせるよう設計されているフード
その他にも意識したいポイントは存在しますが最低限、総合栄養食を選んでおけば栄養面における心配は少なく済みます。総合栄養食の中には、毛玉ケアや下部尿路結石に配慮したラインナップもあります。そのあたりは飼い猫の状態や飼い主さんのニーズに沿ったものを選びましょう。
総合栄養食と間違えやすいものに、一般食があります。一般と名が付いていることからこちらが基本フードと勘違いしてしまう方もいますが、一般食とはペットフードにおける補助的な立ち位置です。猫の食生活における基本は総合栄養食の方なので、間違えないよう注意しましょう。
子猫・妊娠猫・老猫は専用フードを選ぶ
キャットフード選びにおいて、ライフステージを意識することも大切です。特に子猫・妊娠猫・老猫はそれぞれ専用フードを選んであげることが大切。
子猫は成猫よりも多くの栄養素を必要とするので、栄養豊富な子猫用フードが好ましいです。妊娠猫も同様におなかの赤ちゃん猫たちへ栄養を送らなければいけないので、通常よりも多めの栄養を必要とします。メーカーにもよりますが、子猫用フードと妊娠猫用は同じ商品であることもあります。
また老猫・シニア世代もフードは見直してあげるべきでしょう。老猫は若い猫に比べ噛む力が低下し、必要とする栄養量も変化していきます。若いころからのフードのままでは、合わなくなってくるため適度に老猫用のフードに切り替えてあげましょう。
療法食は獣医師に指示されない限り与えない
猫のフード選びにおいて絶対NGといえるのが、療法食を健康な猫に与えること。療法食とは、疾病に合わせて栄養を調整した治療サポート用フード。人間でいう食事療法です。扱いとしては治療のサポートですが、その効果は薬による治療に匹敵するほど。
ロイヤルカナンやヒルズの療法食は腎臓病の猫の寿命延長に大きく貢献したという報告もあります。それだけ効果が大きい療法食を素人が、下手に与えると逆効果になる危険性もあります。
キャットフードの種類以上に大事なのは与え方
猫の食において多くの飼い主さんは、フードの品質を重要視しがちです。たしかにフードとの相性も猫の食事において重要な要素です。しかし、それ以上に大切なのがキャットフードの与え方。ここではキャットフードの正しい扱い方について解説していきます。
急に猫餌を切り替えない
キャットフードの種類を変えるとき、注意したいのが急にフードを切り替えないこと。
猫は警戒心が強い動物。日常の中で生じた小さな変化に対しても敏感に反応します。それはキャットフードの種類も同じこと。いつも食べていたフードがある日、突然変わったことで警戒してしまう子もいます。結果的にフードを警戒し口にしないというケースもあります。
キャットフードを切り替えるときは1~2週間ほど時間をかけて、少しずつ既存フードに新しいフードを混ぜていくのが好ましいです。キャットフードを変えてみたけど猫が興味を示さない、という経験をされた飼い主さんは一度切り替え方を見直してみてください。
その一方で好奇心旺盛な個体の場合、新しいフードに興味を持ちやすいパターンもあります。そうした子は突然フードを切り替えても好奇心で食べることがあります。そのあたりの判断は難しいため基本的には少しずつ切り替えることをオススメします。
猫餌を与える回数は小分けが良い
- 消化の負担が軽減される
- 空腹による遺産が原因の嘔吐対策
- 肥満対策
キャットフードを与える回数は、1日4~5回程度に分けて与える頻回食をオススメします。
猫の食事を頻回食にすることで上記のようなメリットが得られます。ただ、飼い主さんが毎回食事を用意するとなると頻回食の実現は困難です。そこで有効なのが自動給餌器の導入。タイマーとフードをあらかじめセットしておくだけで、頻回食を簡単に実現させられます。
猫餌は酸化しやすい
前述したとおり、キャットフードは非常に酸化しやすい代物です。輪ゴムなどで簡単に袋を縛った程度では酸化を防ぎ切ることは難しいです。
キャットフードを酸化から守るためには、密閉容器に保存するのがオススメ。キャットフードの保存に適した密閉容器は100均や無印良品などでも購入できます。下記の記事で詳しく解説しているので併せてご覧ください。
キャットフードの手作りはハイリスク・ローリターン
飼い猫をとても愛している飼い主さんの中には、フードをイチから手作りされる方もいます。猫に対する愛情具合はとても素晴らしいのですが、キャットフードを手作りすることはハイリスク・ローリターンです。
まずキャットフードを手作りするとなると、猫の食性・栄養学を学ばなければなりません。
与えてはいけないものは何か?必要な栄養素の種類とカロリーは?そうしたキャットフードに関する知識を一から十まで正しく学ばなければなりません。仮に知識が乏しい状態で、手作りキャットフードに挑戦すると中毒や栄養失調などを引き起こすリスクがあります。
キャットフードの制作は非常に困難。企業レベルですら良質なフードを開発するのは一苦労です。そうまでして作っても愛猫の口に合う保証はありません。もしかすると市販フードの方が手作りフードより好みに合っている可能性も考えられます。
市販フードを賢く選ぼう!
猫にとってキャットフードは毎日食べる大切なもの。良質なキャットフードを正しく与えられているかどうかで猫の健康寿命は大きく左右されるといっても過言ではありません。特に市販のキャットフードはラインナップが多過ぎるため、正しい知識に基づき厳選して与える必要があります。
今回の記事を参考に愛猫と相性が良いフードを探してみてください。