こんにちは!たけのこです。
今回も猫好きさんの暮らしが楽しくなるための情報発信をしていきます。



猫を飼われていると必ず訪れるのが「猫の老化」です。
室内飼いの猫は、人間の5~6倍成長速度が早いとされており、11歳前後で人間の60歳程度となります。
老化に伴って食事量も減るので心配になる飼い主さんは多いですよね。

人間のお年寄りが若いころよりも食事が減るのと同様に猫も歳をとるとご飯を食べなくなってきます。
この記事では、猫と暮らして20年以上の「たけのこ」が老猫がご飯を食べないときに行う8つの工夫について解説していきます。
結論から言うと

② 具体的な老猫の食欲不振対策を知ることができる
③ 体験談を通じて、行動をイメージしやすい

「猫飼育歴20年以上」「ペットフード/ペットマナー検定合格」「記事執筆を複数企業から継続受注中」「管理栄養士」「上級心理カウンセラー」「JADP認定メンタル心理カウンセラー®」
Twitterはコチラ:たけのこ@猫パシリな栄養士
目次
老猫がご飯を食べなくなる理由
老猫がご飯を食べなくなる原因は様々です。

【それぞれの解説に移動します】
理由① 必要な食事量が減った
老猫がご飯を食べなく理由の一つに、必要エネルギー量の低下があります。
老猫は若いころに比べると「代謝」や「運動量」が低下し、必要とするエネルギーも少なくなります。

理由② 食事がツライ
人間のおじいさんやおばあさんは若いころよりも「ご飯が噛めなくない」「思ったように体を動かせない」という状態になりますよね。

高齢になるにつれ以下のような状態になっていきます。
・首を動かすのがしんどくなる
こういった身体の老化によって食欲不振が生じます。
理由③ 病気
老猫が食事をとらなくなった場合、心配になるのが病気です。
猫も高齢になるにつれ病気のリスクが高くなります。
特に食欲低下に直結するのが「口内炎」や「歯周病」です。
目に見えてご飯を食べなくなってしまったときは、一度動物病院で検査してもらった方がいいです。
老猫がご飯を食べないときにしたい8つの工夫
そう思われる方も多いです。
ここからは飼い主さんがすぐに行える「老猫がご飯を食べやすくなる工夫」を8つご紹介していきます。
ご飯に少し工夫をすることで老猫がある程度食べれるようになり、長生きに貢献できます。
老化以外の要因による食欲不振については下記の記事で解説しています。
➡猫が餌を少ししか食べないとき試すべき9つの工夫|実体験も交え解説
こんにちは!猫の食欲不振と付き合ってきた「たけのこ」です。[word_balloon id="4" size="M" position="L" name_position="under_avatar" radius="true" a[…]
工夫① キャットフードを見直す
老猫がご飯を食べなくなってしまったとき、まず行いたいことが「キャットフードの見直し」です。
老猫は噛む力も弱まっているので、ある程度やわらかいご飯が好ましくシニア猫用のやわらかいご飯にすることで食べてくれることがあります。

シニア猫用フードは、食べやすさ以外にも慢性腎臓病など疾患に配慮した栄養バランスになっております。
工夫② キャットフードをふやかす
フードにひと手間加え、やわらかく「ふやかす」のも手軽にできる工夫です。

これだけでも老猫がご飯を食べやすくなりますので一度お試しください。
工夫③ ご飯を少しだけ温める
実はご飯を温めるのもかなり有効です。
嗅覚が発達している猫はおいしさを味よりも匂いで判断します。
出てきたご飯の匂いがあまりしないと、食欲が沸きません。

また野生の名残で狩った獲物の体温と同じ38℃前後の温度帯を好むともされています。
工夫④ ほんの少しのトッピング
ほんの少し嗜好性が高い食材をトッピングすることは、猫の食欲改善に大きく貢献します。

どれも猫が好む香りを発するため、少し乗っけただけで今まで食欲なかった子が食べるようになることもあります。
ただし、注意点として与え過ぎはNGです。
特に煮干しはミネラル(塩分)が高いため、与え過ぎは尿路結石のリスクにもなります。

工夫⑤ 食事を頻回食にする
老猫は身体機能が低下しているため、負担が少ない食事の与え方も重要です。
そこで有効なのが「頻回食」です。

目安としては3~5回程度の小分けにしてあげるのが好ましいです。

そんな方にオススメなのが自動給餌機です。
飼い主さんが不在でも「指定した時刻」に「指定した量」を与えてくれる優れものです。

しかし、一人暮らしの現在、実際に導入してみると生活がかなり楽です。
食欲不振の初めの頃の対策としてご検討ください。
工夫⑥ 老猫用食器に変える
実は老猫は関節炎を患うことも多く、若いころと同じ姿勢で食べるのが辛い子もいます。

そのため少しでも楽な体勢で食事ができるように、高さがある食器に変えることをオススメします。

猫の状態や気分に応じて食器を変えてあげることで猫の負担を軽減できます。
工夫⑦ 好きなものを食べさせてあげる
老猫がご飯を全く食べなくなったら、おやつなど「好きなものを与える」のも工夫の一つです。

絶食状態になると、栄養失調だけでなく疾患の発症リスクも高くなってしまいます。

工夫⑧ 強制給餌
猫の給餌方法の一つに「強制給餌」があります。
流動食をスポイトなどを用いて猫の口に含ませ摂取させる方法です。

ただし、この強制給餌は飼い主さんの負担が大きく、猫にとってもストレスになることも多いです。
老猫がご飯を食べなかったときの体験談
ここまで老猫がご飯を食べなくなったときの工夫について解説してきましたが、実際にどう動いていいか戸惑う方も多いと思います。

少しでもみなさんの愛猫が食欲を取り戻すお役に立てばと思います。
「たけのこ」の初めて一緒に暮らした猫です。
慢性腎臓病と5年近く闘病生活をしたにもかかわらず、20歳前後まで穏やかに生きた長寿猫でした
モモの治療方針は家族・獣医師と何度も相談し「末期になったら延命治療はせずQOL(生活の質)を重視したターミナルケアを行っていく」と決めておりました。

実際に行ったこと① 療法食のミックスフィーディング
飼い猫モモは慢性腎臓病を患っていたので、療法食にする必要がありました。
ロイヤルカナン腎臓病スペシャル(ドライ)
ロイヤルカナン腎臓サポート(ウェット)
ドライフードだけでは水分を摂取できず、食欲がなくなることもあったのでウェットフードも与える「ミックスフィーディング」を行っておりました。
ドライフードとウェットフードを組み合わせて与える食事スタイル
それぞれのデメリットをカバーし、水分補給を行うことができるメリットがある
「ロイヤルカナン」や「ピュリナ」などの大手ペットフードメーカーでも強く推奨しています。

基本的にはカロリーベースで考えることが多く
実際に行ったこと② ぬるま湯でフードをふやかす
「たけのこ」が先代猫モモにフードを与えるときは、少量のぬるま湯でフードをふやかしていました。

その時の様子が下記の動画とになります。☟
この時の先代猫モモは、腎臓病の末期だったのですが工夫することで食べてくれておりました。

実際に行ったこと③ 電子レンジでチン
フードを温める際、「たけのこ」は電子レンジでチンしていました。

500w10秒程度
※お使いの電子レンジ機器によって変わってきます
実際に行うと分かるのですが、けっこう匂いが出るため猫の食欲を引き出すことができます。
先代猫モモの満足度も高かったので、優先して行いたい工夫となります。

加熱後、粗熱をとって人肌程度の温かさになってから与えることをオススメします。
ちなみに私は電子レンジを用いましたが、「湯煎」などもちょうどいい温かさにできる方法となります。
実際に行ったこと④ かつお節を少しだけトッピング
上記工夫をしばらく行っておりましたが、ある日それでも食べれなくなってしまった日が来ました。

実際に与えてみた様子がこちらの動画となります。☟
モモ様には減塩処理がされた「猫用かつお節」を食事に加えてみました。
かつお節に関しては賛否両論ありますが、実は100gあたりの食塩相当量は0.3g程度と低めです。

実際に与える量はさらにほんのひとつまみです
結論としては、効果はバツグンでした。
ほんの少しの「猫用かつお節」で食欲改善が期待できます。
実際に行ったこと⑤ 食器の高さを調整
先代猫モモ様の食器の見直しは苦労しました。

そこで「家にあるもので高さを調整」することにしました。
例えば上記の画像では、タッパーの上に薄くて低いお皿を置くことで、食べやすい位置に持ってきてます。



他にも横になって食べることが多くなっていたので、低くて平べったいお皿で角度調整をしていました。
実際に行ったこと⑥ 一般食も食べさせる
ここからの紹介はモモが余命わずかになった最期の数か月での工夫となります。

ここまで紹介してきた工夫でも食べなくなってきた際、療法食をやめ嗜好性が高い「一般食」をメインにしていました。
総合栄養食とは異なり、単体だと栄養を充足させることができない補助としての意味合いが大きいフード。
イメージとしては「おかず単品」

与え始めは食べれていましたが、こちらも次第に食べれなくなっていきました。
実際に行ったこと⑦ ちゅーるで強制給餌
モモの最期の食事スタイルは「強制給餌」でした。

① ちゅーるをぬるま湯でのばす
② スポイトに詰める
③ 口元にもっていき少しだけつける
④ なめたら少しずつ与え、嫌そうにしたら止める
⑤ 食べ終わったら口元を綺麗にしてあげる
少しでも穏やかに旅立ってほしくて行っていたので「食べたくなければそれでもいい」という気持ちでした。
老猫がご飯を食べないときにしたい8つの工夫 まとめ
いかがだったでしょうか?
今回のポイントをまとめると以下になります。
① キャットフードをシニア用に見直す
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② フードをぬるま湯でふやかす
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③ フードを電子レンジなどで温める
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④ フードに少しトッピングする
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⑤ 1日の食事をこまめに分ける
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⑥ 食器を老猫用に変える
解説へ移動
⑦ 好きなものを与えてみる
解説へ移動
⑧ 強制給餌は最終手段
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食べなくなった原因を知ったうえで、今回紹介した工夫と体験談を参考にしてみてください。
このブログが少しでも多くの飼い主さんと猫たちの幸せにつながることを祈っております。