【結論】
猫の飼育における家計やお世話の負担の他に抜け毛や臭いなどが原因で飼うんじゃなかったと感じる方は多いです。他にも猫が言うことを聞かない、問題行動を繰り返すなども理由として挙げられます。
悲しいことではありますが、猫という魅力あふれる動物を迎え入れたことを後悔される飼い主さんは少なからずいらっしゃいます。中には「猫を飼うんじゃなかった」という言葉を口にしてしまう人もいます。
今回はどうして猫を飼うんじゃなかったと感じてしまうのかについて、猫歴20年以上の筆者たけのこが解説します。
筆者の経験談をベースに解説します
猫ブロガー
たけのこ(Takenoko)
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猫と暮らして20年以上。猫ニュースメディアのライターとして活動。いままで500本以上の猫に関する記事を執筆!猫たちの幸せに繋がればという想いで当サイトを運営しています。ペットフード/ペットマナー検定合格。飼い猫を主役とした絵本も出版。
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黒猫トモくん(Tomo)
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運営者の飼い猫であり当サイトの編集長。保護猫出身。黒猫。甘えん坊な男の子。猫専門配信アプリnekochan公式ライバー。YouTubeも配信中!
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猫を飼うんじゃなかったと後悔する理由
猫をお迎えした飼い主さんの中には様々な理由で、飼うんじゃなかったと後悔してしまう人がいます。いったいどうして、飼うんじゃなかったと悲しいことを思う羽目になってしまったのか?代表的な理由を紹介します。
今回は、猫を飼うんじゃなかったと感じる理由として多いものを筆者の経験ベースで紹介します。詳細は家庭によって異なります。
①お金の問題
まず挙げられるのが、お金の問題。猫の飼育には、どうしてもお金がかかります。月々に発生する猫の食費やトイレの砂代などもバカにできず、じわじわ家計に負担をかけます。病気にでもなったら、医療費もそれなりの金額が必要となります。
こうした猫にかかるお金の負担が大きくなることで、猫を飼うんじゃなかったと後悔される方は少なくありません。
猫は可愛いという理由だけで飼ってはいけない。ときどき耳にするセリフですが、まさにその通り。経済的にある程度余裕がない限り、猫は飼うべきではありません。
②お世話の負担
猫のお世話は意外と大変。毎日猫のご飯を用意し、飲み水を交換し、トイレを掃除したりと、行うことはたくさんあります。お世話をサボってしまうと猫の健康に悪影響が出てしまうため、サボるにサボれません。
現在は誰しもが忙しい時代。猫のお世話以外にもやるべきことが多々あります。飼い主の責務であるとは分かっていても、家事や仕事、育児に忙殺され心に余裕がなくなり次第にお世話がしんどくなる方も少なからずいるようです。
③猫が言うことを聞かない
飼っている猫が言うこと聞かず問題ばかり起こしている。目を離したらイタズラする。そんな予想外のトラブルも猫の飼育を後悔しやすいところです。そもそも猫は社会性が低い動物。野生の頃は、単独行動を好むことが多かったため犬のように飼い主との主従関係がありません。人間の都合のいいように、しつけることは困難です。
④臭いが気になる
猫を飼う上で避けて通れないのが、臭い問題。特にトイレの臭いは飼い主さんにとっても死活問題です。お部屋が広いお家ならまだしも、狭い場合は猫トイレを飼い主さんの生活圏に置かざるえません。そうなると四六時中、猫のトイレ臭に悩まされ続け、食事や来客時も苦労します。
⑤抜け毛の量が多い
猫を飼い始めた多くの人が、すぐに実感する問題が抜け毛です。品種や個体差にもよりますが、けっこう抜けて床や服、ソファーなどいたるところに飛散します。そのため、猫を飼うと毎日の床掃除が欠かせなくなります。
⑥壁や家具で爪とぎされる
猫を飼っていると大事な家具やソファ、家の壁・柱で爪とぎをしてしまうことがあります。猫にとって爪とぎは本能的な行動。ストレス発散にも繋がる大事な習性です。とはいえ、飼い主さんにとって大事な家具や柱に爪とぎされるのは悩みもの。
⑦旅行に行きづらくなる
猫を飼っていると長期不在や旅行が難しくなる。とよく聞きます。実際その通りで、留守中に猫がひとりで過ごせるか?さみしがっていないか?が気になってしまいます。猫は万全の準備を整えれば1日程度は、ひとりで留守番できることが多いです。
ただ、2~3日となると、安全面・衛生面で大きな懸念が生じます。犬なら一緒に出掛けやすいですが、猫の場合はお家から連れ出すだけで怖がって大暴れしてしまいお出かけどころではなくなります。
⑧猫が重い病気にかかる
猫が重い病気になってしまったとき、ツラそうにしながら弱っていく猫の姿に耐えられず飼うんじゃなかったと感じるケースもあるでしょう。
⑨猫が虹の橋へと旅立つ
病気と同じく、猫が天寿を全うし虹の橋へと旅立ってしまうことも飼わなければよかったと思う理由です。人であれ猫であれ大事な存在がいなくなってしまうのは悲しいこと。人によってはペットロス状態に陥ります。
こんなに悲しくてツラい思いをするくらいなら、最初から猫を飼わなければよかった。そう考えてしまう人も少なくありません。
これは実際、猫を看取ったことがないと分からない感覚かもしれません
猫を飼うことに疲れないためには
上記で紹介したように猫の飼育は決して楽なものではありません。苦労することも多く、疲れた・ノイローゼになったという方も見受けられます。ただ、そうした問題はちょっとした工夫や考え方を少し変えるだけで大幅に軽減されることもあります。
ここでは、筆者の経験を基に猫の飼育を後悔しないために自然と変えていったことを紹介します。
猫にかかるお金は安く抑えることもできる
猫のためにお金をかけまくる人もいる一方で、適度に抑えている方もいます。たとえば、猫の身の回りの物を用意するとき必ずしも猫用品で揃える必要はありません。
- キャットタワー
:家具やタンス、本棚を隣り合わせに並べることで代用可能 - 猫トイレ
:広めのケースに猫砂を敷き詰めて代用可能 - 猫用おもちゃ
:長めのリボンなど身の回りの物でも代用可能(ただし、誤飲などに注意) - 猫用食器
:人間が使用している食器と分ける必要はあるが猫用品である必要はない(未使用の食器などで代用可) - 爪切り
:必ずしも猫用爪切りでないといけない訳ではない
上記のように家庭にある物や安く購入できるものでも猫に必要な物は代用可能です。もちろん全てが代用可能という訳ではなく、爪とぎ板や猫砂、ご飯などは猫専用でなければありません。ただ、中にはお金をかけずに用意できるものがあることを知っておきましょう。
適度に手を抜くことを覚える
適度に手を抜くことを覚えることも、猫と快適に暮らすための工夫です。これは猫のお世話を怠るという訳ではありません。食事の用意やトイレの清掃など、猫のお世話は飼い主さんがしっかり行わなければならないことです。
その一方で猫の飼育は何かとやることが多く、頑張りすぎると飼い主さんの方がパンクしてしまいます。そこでオススメなのが、便利な家電やサービスを導入し負担を導入すること。
- 自動給餌器
:タイマー・給餌量を設定することで定刻に決まったフード量を用意 - 自動猫トイレ
:猫がトイレを使ったら自動で排泄物を回収 - ルンバ・空気清浄機
:床や空間に飛散した猫の抜け毛を回収 - キャットフードの定期便
:Amazonやキャットフード公式通販を申し込むことで買い物の負担が減る
代表的なものとして上記が挙げられます。当然、導入するのにお金はかかりますがその分、飼い主さんの負担は大きく軽減されます。
あるとないでは飼育の負担が段違いです!
爪とぎは仕方ないと割り切る
壁や柱に爪とぎをしてしまい困ってしまう飼い主さんも多いはず。猫にとって爪とぎは必要な習性。行わずにはいられません。無理に妨害すると、大きなストレスとなることでしょう。そのため、ある程度、家の中を爪とぎされてしまうのは仕方ないと割り切った方がいいです。
とはいえ、壁や柱、家具にソファーなど猫に爪を立てられては困る場所もあるでしょう。そんなときは爪とぎ防止シートを貼ったり、壁の前に爪とぎ板を設置することである程度被害を防ぐことができます。
猫の爪とぎ対策についてはこちらをご覧ください。
猫の抜け毛やトイレの臭いに慣れる人も多い
飼い主さんに多いのが、猫と暮らしているうちに抜け毛やトイレの臭いに慣れてしまう方。猫の抜け毛が服やカバン、ベッドに付いていても多少なら仕方ないかと割り切ったり、猫トイレの臭いが漂ってきても「あ~くさい」だけで済ませてしまう方もいます。
もちろん、慣れには個人差があります。ただ、もし慣れることができれば、猫と暮らす負担が大幅に軽減されることでしょう。
だからといって、お掃除しないのはNGですよ
猫はあまり臭くない
勘違いされる方も多いですが、猫自体はそもそも臭いがあまりしません。
猫は元々、気配を消し獲物に忍び寄って狩りをしてきた動物。自分の体から臭いがすると獲物に感づかれ逃げられてしまいます。そうならないために、猫の体は臭いが生じにくく、念入りにお手入れする習性があります。
猫が臭いと言われる一番の原因はトイレの状態が悪いこと。定期的にトイレを掃除していれば慢性的な臭いは緩和されます。
逆に猫の体が臭いと感じるときは危険なサインです。
- 皮膚炎
- 怪我の化膿
- 肛門嚢の炎症
- 歯周病
上記のリスクが懸念されます。
頼れる味方を見つけておく
猫を飼うとき、自分のまわりに頼れる味方を見つけておくことも有意義です。
- 家族
- 友人・知人
- 獣医師・動物病院
交流の深さ・関係性は問わず、猫に関する相談にのってくれる存在が身近にいるだけで飼育のプレッシャーやストレスはだいぶ和らぎます。急なトラブルで猫のお世話をお願いしたいときにも相談できます。
特に専門的なアドバイスをしてくれる獣医師・動物病院は頼りになる味方となりやすいです。かかりつけ病院を見つけておくことをオススメします。
その他にも、DOQAT
無料で登録できるので積極的に活用しましょう!
猫と暮らすことで得た幸せを考えてみる
猫を飼うんじゃなかったと後悔しそうになっている方は、猫と一緒に暮らし始めたことで得た幸せを考えてみてください。できれば紙に書き出して言葉にするのがオススメです。
- 猫をお迎えしたことで家庭の雰囲気が明るくなった
- 自分の心が穏やかになり優しくなった
- 猫が可愛くて癒された
なんでも良いので猫が来てくれて僅かでも良かったと感じたことを書き出しましょう。猫を飼うべきではなかったかを考えるのは、その後でも遅くないはずです。
個人的には1個でも幸せな変化があるのはとても素敵なことだと思います
そもそも猫を飼ってはいけない人
- 言うことを聞かない存在が嫌い
- 猫が飼える環境・経済状況ではない
- 猫を飼うデメリットを受け入れられない
- 猫について学ぶつもりがない
- 猫を動くぬいぐるみだと思っている
- 命を飼う責任を理解できない
- 猫が天寿を全うするまでお世話をする覚悟と準備がない
そもそも、猫を飼ってはいけない人は上記のような特徴を有している方です。これらの条件に当てはまる人は、猫だけでなく他ペットを飼うのも難しいでしょう。猫も人間と同じく命ある生き物。飼うということは、その天寿を全うさせる責任を背負うことです。
飼い猫を捨てるのは犯罪
飼っている猫をはじめ愛護動物を不法に遺棄することは、動物の愛護及び管理に関する法律に違反します。
愛護動物を遺棄した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
e-GOV法令検索 動物の愛護及び管理に関する法律
上記のように罪を問われ厳しい罰則が科せられます。猫をはじめ動物は迎え入れた瞬間に、立派な家族の一員です。猫だからと軽視せず、何が合っても最後の最後まで飼い主としての責任を全うしましょう。
猫を飼うんじゃなかったと後悔する前に
猫を飼うんじゃなかったと後悔する前に、必ず自分は迎え入れる猫に対して責任を持てるのかよく考えましょう。飼い始めてからツラく感じてしまったときも、本当に苦しいことだけなのか?猫がいることで幸せになったことはないか?を振り返ってみることが後悔しないために大事なポイントです。
万が一、どうしても猫を飼うのがしんどくなり一緒に暮らすのが困難になっても無責任に捨てることは法律で許されていません。軽率な行動に出る前に、動物愛護センターや保健所にできることはないか相談しましょう。