【結論】
猫が爪とぎするポイントに保護シートや爪とぎ板を設置するなど環境の見直しが効果的です。
猫の飼い主さんの多くが、壁や家具への爪とぎに頭を悩ませています。
いくら「ダメ!」と叱っても一向に止めませんよね。
今回は、猫と20年以上暮らし続け同じように爪とぎと付き合ってきた筆者「たけのこ」が、壁爪とぎを防止するコツを解説します。

早めに対策すれば被害は最小限で済みます
- 猫の爪とぎ対策のコツ
- 猫爪とぎ対策の必要性


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猫の爪とぎ防止策11のコツ


爪とぎは猫にとって大事なストレス発散、マーキングや感情表現するための大事な行為。
しかし、飼い主さんからすると大事な家具や部屋の壁・柱がボロボロになってしまい悲しい気持ちになってしまいますよね。



ここでは猫の爪とぎと上手に付き合う11のコツを解説します
①猫の爪とぎをしつけで防ぐのは困難
大声で怒鳴る、体罰を与えるなどのしつけは猫に効果が薄い教育方法です。恐怖体験を与えても猫からしたら「なんで?」という心境になり行動が悪化する恐れもあります。
また、コラ!やダメ!など叱ることも好ましくないです。「ここで爪とぐと飼い主さんが反応してくれる」と勘違いして、繰り返すようになるかもしれません。



環境を見直すことで猫も飼い主さんもストレスフリーに暮らせます
②壁やソファーに爪とぎを設置


新しい爪とぎを用意しても、対策を施しても猫が壁やソファで爪を研いでしまう。
そんなときは、あえてその場所に爪とぎ板を設置する方法も有効です。
猫としては、その場所を気に入りマーキングのために爪とぎしているだけですので、壁やソファーの間に爪とぎ板があっても問題ありません。



ちゃんと爪とぎできたら褒めてあげましょう
③猫の爪とぎを壁に貼る方法


猫の爪とぎ板を買ったけど、壁に貼る用の仕様になっていないというケースは多々あります。
壁にそのまま貼れる爪とぎは商品として販売されていますが、やたらとお値段が高い。でも、画鋲やピンで壁に穴を空けたくない方も多いはず。
そんなときは、テープで爪とぎを壁に固定しましょう。
ひっくり返す時、若干めんどうですが、壁に穴を空けずに済みます。


ただし、防御する壁の範囲が広い場合、猫が器用に爪とぎ板を回避する恐れもあります。
しっかり爪とぎを使ってもらうためにも、少量のマタタビをふりかける、あらかじめ爪とぎ・マーキング済みの板を貼るなどの工夫が必要です。
④猫の爪とぎから柱を守る方法
柱は壁と違って様々な方向から猫が爪とぎするため、防御範囲が広くなってしまいます。
そんなケースでは、巻き付けられる長さがある爪とぎシートが効果的です。



壁保護シートでもOKです
爪とぎ板を何枚も設置するより手軽で、ゴミも出にくいためオススメです。
⑤猫の爪とぎは試行錯誤する


実は猫によって爪とぎの好みは異なります。ダンボール製を好む猫もいれば、麻製が好きな子もいます。
材質以外にも爪とぎの形状も猫の好みを左右する要因とされています。
ただし、あくまでも傾向ですので少しずつ色んな爪とぎを試してみることをオススメします。
猫がよく爪とぎする壁や家具などと近い材質の物を選ぶと好みに合いやすいです。



見ていて、よく使うなと感じた種類が正解です
猫の爪とぎに関する研究は多々あります。論文サイト「SAGEjournals」にて「cat scratching」と検索すると多数ヒットします。
Lingna Zhang, Rebekkah Plummer and John McGlone .Preference of kittens for scratchers. Journal of Feline Medicine and Surgery Volume 21 Issue 8, August 2019
⑥猫の爪とぎを新しい物に交換する


猫が壁や柱に爪とぎしてしまう理由として、いつも使っている爪とぎが古くなっている可能性が挙げられます。
爪とぎが劣化してボロボロになってしまうと、裂けて擦り減ってしまい猫が思う存分、とげなくなってしまいます。
見るからにボロボロだな、猫が爪とぎする時間が短くなったなと感じたら交換時期です。
⑦猫が爪とぎする壁や家具に防止スプレーを塗布
爪とぎはカスが出るから嫌だという方は、猫が嫌う匂いのスプレーを噴霧する方法もあります。
最もメジャーなものとしては柑橘系のしつけスプレーが挙げられます。
ただし、しつけ用スプレーには下記のような弱点もあるため、過度な期待は禁物です。
- 時間経過で臭いが薄れる
- 効果には個体差がある
- 猫が慣れる可能性がある
- 匂いによっては猫に悪影響を及ぼす可能性もある



あくまでも補助的なポジションの道具です
⑧猫が上手に爪とぎできたら褒める
猫が適切な場所で爪とぎできたら、きちんと褒めてあげることも効果的です。
「ここで爪とぎすれば褒めてもらえる」と覚え、その場所で行いやすくなります。
この時のポイントとして、できるだけ爪とぎの直後に褒めるのが好ましいです。
⑨猫の爪切りも重要
こまめに猫の爪切りを行うことも、猫の壁爪とぎ対策として重要です。
爪が鋭く伸びていると、猫が爪とぎする際に壁や柱が傷つきやすくなります。
カーペットやキャットタワーに爪が引っかかってケガする恐れもあるため、こまめな爪切りは必須です。



飼い主さんがひっかきでケガすることも…
猫の爪切りで人気なのが猫壱の爪切りです。
人間用の爪切りでも十分ですが、筆者「たけのこ」個人的には猫用に特化した方が切りやすい印象です。


⑩一時的であれば猫用爪キャップも選択肢のひとつ
日本では知名度が高くありませんが、一時的に猫の爪とぎを防ぐのであれば爪キャップを装着する方法もあります。
アメリカなど海外で普及している猫の爪キャップは、その名の通り猫の爪にはめるゴム製のグッズです。
猫の爪に装着するだけで、壁や柱への爪とぎを防げます
- 猫の爪とぎによる壁や柱の摩耗を防げる
- 爪につけるだけ
- ちょっとしたコスプレ気分
- 猫のストレスが懸念される
- 誤飲誤食の恐れがある
- 1~2ヶ月で壊れる
ネイルキャップは、便利な一方でデメリットも無視できません。
猫の爪とぎにはストレス発散やマーキングの意味合いがあるため、ネイルキャップを長期間装着するのはオススメしません。
一方で、大事な物を扱っているときや猫同士のケンカが激しい場合は、一時的に活躍することもあるため必要に応じてお使いください。
⑪猫爪とぎ防止グッズとして100均も優秀


「消耗品だから、とにかく安く済ませたい」という方は、100均で爪とぎ防止グッズを揃えられることをオススメします。
100均はリーズナブルでありながら、商品のバリエーションが多彩です。
通常の爪とぎの他にも保護シートや壁紙シールが多数販売されています。



耐久性より価格を優先させるなら100均ですね
そもそも猫の爪とぎ防止は必要?
そもそも、どうして猫の爪とぎ対策が必要なのか。放置しておいてもいいのでは?と思われている方もいらっしゃるはず。
結論、猫側としては思う存分、爪とぎできれば問題ありません。
爪とぎ対策は、あくまでも飼い主さんの負担を軽減させる、大事な家具などを傷つけないことが目的となります。
壁や家具が傷んでもいいなら程々でOK
持ち家で家具が傷むことに思うところがない場合は、爪とぎ対策を徹底する必要はありません。
定期的に「爪切りしてあげる」「新しい爪とぎを用意してあげる」この2点さえ意識していればOKです。



お家がボロボロになりますが…
猫の壁爪とぎ防止は賃貸で必須


猫を賃貸物件で飼育する際、壁爪とぎの防止策を考えることは必須級です。
猫飼育可能物件であっても、賃貸である以上「原状回復義務」が付いてきます。猫の爪とぎが理由で、退去時に思わぬ出費をしてしまうケースも少なくありません。
費用額は損耗の規模にもよりますが、入居時に支払った敷金は返ってこないことは覚悟しておくことをオススメします。



神経質になる必要はありませんが、対策はしておいた方がいいです
猫の爪とぎ防止まとめ


猫にとって爪とぎは重要な行動のひとつ。健やかな日々を過ごしてもらうために欠かせません。
思う存分、とがせてあげたいですが放置すると壁や家具がボロボロになり、賃貸の方だと退去費用が増える心配もあります。



今回の記事が参考になれば幸いです