【結論】
体が大きい分、フードの消費量も比較的早いですが、人懐っこい性格なので猫初心者でも飼いやすい品種といえます。
もふもふな毛並みに非常に大きな体格を持つノルウェージャンフォレストキャット。その名の通りノルウェーの森に暮らしていた品種です。その大きさはイエネコの中でもトップクラスです。
この記事では、ノルウェージャンフォレストキャットの魅力を猫歴20年以上の筆者「たけのこ」が解説していきます。
たけのこ初めて見たとき、小型犬かと思いました。そのくらい大きく育ちます
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ノルウェージャンフォレストキャットの特徴
| 英語表記 | Norwegian Forest Cat |
| 猫の品種 人気ランキング | 5位 （アニコム家庭どうぶつ白書2023より） |
| 毛色の種類 | ブルー レッド ブラック クリーム ホワイト |
| 瞳の色 | ゴールド グリーン |
| 体重 | 個体差はあるが 約4～8kg前後とする意見が多め |
| 平均寿命 | 14.0歳 （アニコム家庭どうぶつ白書2023より） |
ノルウェージャンフォレストキャットは、大型猫種のひとつ。その名の通りノルウェーなど寒冷地で生息していた品種ですが、環境への適応能力は高いです。当然、もふもふなので寒さへの耐久性も高めです。
とはいえ、春や夏はやはり暑くなりがちなので適度な室温調整が必要です。成猫の体重はだいたい4kg～8kg。メスよりもオスの方が大きくなることが多いです。一般的な猫と比べると大きさ・体重共に一回り大きく育ちやすいです。
体が大きい分、完全に成熟するには時間がかかります。最長だと、成長し切るのに5年はかかります。
ニックネームや略称が多いことでも知られており、下記のような呼ばれ方もします。
- ノルウェージャン
- ノル
- スコウガット（skogkatt）
たけのこ名前長いしね…。
大きさが犬みたいにでかい
ノルウェージャンフォレストキャットは、その特徴的な体格から犬のようにでかいと言われることがあります。成猫になると体重も4～8kgほどになり、小型犬並みのサイズ感となります。
この大きな体躯は、ノルウェージャンフォレストキャットたちが厳しく寒冷な北欧地域に生き抜くため適応した結果。厚い骨格や発達した筋肉をもつため丈夫な猫種でもあります。
たけのこ大きな体格と力強さから、威厳と風格を感じます
性格は悪い…ことはない！
ノルウェージャンフォレストキャットの性格は、温和で遊び好きな個体が多いと言われています。友好的で社交的なので、家族や他のペットとの関係も良好となりやすいです。そのため、猫初心者の飼い主でも比較的飼育しやすい品種といえます。
一部のノルウェージャンフォレストキャットは自立心・警戒心があり、あまり甘えない個体もいますが、これは猫全般にいえること。特別、ノルウェージャンフォレストキャットだけが攻撃的・凶暴で性格が悪いといったことはありません。
ノルウェージャンフォレストキャットの毛
ノルウェージャンフォレストキャットの被毛は中~長程度の長さで、密度の高い二重構造です。ノルウェージャンフォレストキャットの被毛は、寒冷な気候における体の保護・防水のために発達したもの。体を暖かく保つ役割を果たしています。
被毛のケアに関しては、そこまで神経質になる必要ありません。しかし、毎日のブラッシングや季節の変わり目・換毛期の抜け毛対策は推奨されます。
子猫のノルウェージャンフォレストキャットは短毛
ノルウェージャンフォレストキャットは子猫の頃から、長い毛を持っているわけではありません。最初の数か月間は短めな毛が生えています。しっぽの毛も子猫の内は、それほどフサフサしていません。成長に伴い長く・豊かな毛並みに変化していくのです。
ノルウェージャンフォレストキャットの毛並みが伸び始めることを「毛吹き」と表現します。毛吹きが訪れる時期は、だいたい生後1年目くらいとされていますが、早い子であれば生後半年くらいから予兆が見え始めるようです。
グレーの毛並みのノルウェージャンフォレストキャット
ノルウェージャンフォレストキャットは、毛色のバリエーションが豊富な品種。中にはグレー（ブルー）の毛並みを持った個体も存在します。深く落ち着きがある色合いなため、人気も高いです。その分、販売されるときの価格も高くなりやすいようです。
ノルウェージャンフォレストキャットの大きさ比較
ノルウェージャンフォレストキャットは、他の猫と比較しても体が大きいです。
ノルウェージャンフォレストキャットの成猫は体重が4～8kgほどになり、その大きさは小型犬に匹敵するほど。特にオスはメスよりも大きくなりやすいです。一方、一般的な猫の場合、オスの成猫でも体重は3kg～5kgがほとんど。体の大きさもノルウェージャンフォレストキャットには及びません。
ノルウェージャンフォレストキャットの歴史と起源
ノルウェージャンフォレストキャットは、その歴史的な背景と起源が興味深い品種。北欧神話に登場する女神の車を引く猫や雷神トールでも持ち上げられなかった猫は、ノルウェージャンフォレストキャットをモデルにしていると言われています。バイキング時代（8～11世紀）から飼育されていたという説もあるくらい歴史が深い品種です。
元々はノルウェーの森で生活していた猫でしたが、数が減ってきたことをキッカケに1930年ごろ保護活動がスタート。第二次世界大戦の影響もありましたが、1984年にアメリカ猫種登録機関TICAにて品種登録されました。
現在では、その可愛らしい見た目と大きさから世界中で愛されている猫種となっています。
ノルウェージャンフォレストキャットの飼育で大切なこと
ノルウェージャンフォレストキャットを飼育する際、いくつか重要なポイントがあります。
- 環境への順応性は高いが、室温管理は必要
:環境への順応性が高く適応しやすいと言われることが多い品種ですが、適切な室温管理は重要です。特に日本の夏は長毛のノルウェージャンフォレストキャットにとっては過酷であるため空調管理は欠かせません。 - 適切な食事と運動
:ノルウェージャンフォレストキャットは食事量が多い分やや太りやすい傾向にあります。適切な食事管理・運動が必要です。 - 完全成熟に時間がかかることを理解すること
ノルウェージャンフォレストキャットは成熟するまでに年数がかかる品種。最長で5年かかる個体もいます。1年経っても成長が続くことは頭に入れておきましょう。 - 毛並みのケアに注意
:ノルウェージャンフォレストキャットは長毛種ですが、やや短めでこまめにグルーミングを行うため、あまり神経質に被毛をケアする必要はありません。ただ、定期的なブラッシングや必要に応じたシャンプーで皮脂や抜け毛を取り除いてあげましょう。
上記に加えてノルウェージャンフォレストキャットを飼うときは広めのスペースを確保することが重要です。キャットタワーなども体重が重くなりやすいノルウェージャンフォレストキャットが乗っても大丈夫なよう頑丈さを意識して選ぶとよいでしょう。
猫の飼育に必要な物に関しては、下記の記事で詳しく紹介しています
ノルウェージャンフォレストキャットにおすすめなフード
特に持病がないノルウェージャンフォレストキャットには、総合栄養食がオススメ。
- ロイヤルカナン
- ヒルズ
- ピュリナ
上記のような有名メーカーは世界中でペットフードを販売している実績があり、フード開発にも科学的根拠を取り入れているため信頼度が高いです。
原材料にこだわったプレミアムキャットフードの方がいいのでは？と思われる方もいますが、そのあたりは飼い主さんの気持ちや考え方次第です。プレミアムキャットフードは、多少お金をかけても原材料の品質や添加物、食いつき具合などを優先したい方向けです。
また、こうしたプレミアムキャットフードには、運動量が多く活発な○に必要なたんぱく質が多め。プレミアムキャットフードのおすすめとして、GRNDS（グランツ）や犬猫生活が挙げられます。
ウェットフードも与えたい
猫は習性上、あまり水分を摂取しません。とはいえ、適度に水分を摂取させないと様々な病気のリスクが懸念されます。
そこでオススメなのが、ウェットフード。ドライフード（カリカリ）よりもお値段は高めで栄養量は少なめですが、その分、水分をしっかり与えられます。嗜好性も高く設計されているため、猫の食いつきがいいのも特徴といえます。
フードの保存方法も大事
キャットフードの封を一度開封した後、みなさんはどのように保存していますか？戸棚の中にポイっと仕舞っている方もいるかもしれませんが、それはあまり好ましくない保存方法です。キャットフード（ドライ）は非常に酸化しやすく、適当に保存しているとあっという間に劣化が進み美味しさが損なわれます。
ノルウェージャンフォレストキャットは太りやすい
ノルウェージャンフォレストキャットは体が大きく必要とする栄養量も多いため、猫種の中では比較的太りやすい品種となります。元々、体が大きく育ちやすいため肥満状態になっても飼い主さんが気付きにくいケースもあります。
ただ、猫にとって肥満は好ましくない生活習慣病。太ることで猫が病気を患うリスクも高まってしまいます。
猫のダイエットについて、詳しくは下記の記事を参考にしてください
ノルウェージャンフォレストキャットのしつけとイタズラ対策
ノルウェージャンフォレストキャットをはじめ、猫に犬のようなしつけは困難。
比較的、温厚で懐きやすいノルウェージャンフォレストキャットもしつけとなると苦労することが多いでしょう。
とはいえ、放置していると壁で爪とぎ、台所に侵入、ゴミ箱を漁るなどのイタズラが続く可能性も高いです。ノルウェージャンフォレストキャットの問題行動を改善したいときは、環境や飼い主さん自身の工夫が重要です。
- 台所関係
：物理的にイタズラできないようにする。 - 壁や柱に爪とぎ
：爪とぎ板、保護シートを貼る。 - 甘噛み
：短めに叱る。しつこかったら逃げる。
各種猫のイタズラ対策については、下記の記事を参考にしてください。
ノルウェージャンフォレストキャットの運動量と遊ぶコツ
ノルウェージャンフォレストキャットは遊び好きで活発な性格。加えて太りやすい傾向にあるため定期的な運動が欠かせません。
- 適切な運動スペースを用意
:ノルウェージャンフォレストキャットは大きな体格を持っているため、広い運動スペースが必要です。狭い環境だとノルウェージャンフォレストキャットが思うように走り回れません。 - 頑丈なおもちゃ
：ノルウェージャンフォレストキャットは体が大きい分、パワフルなのでできるだけ頑丈なおもちゃを選んであげましょう。キャットタワーも同様です。体が重めなので、乗ってもヒビなどが入りにくい耐久性が高い商品を選んであげましょう。 - 遊ぶ時間
：ノルウェージャンフォレストキャットをはじめ、猫種たちは長時間の運動が得意ではありません。遊ぶときは1回5～15分程度の運動を1日に数回取り入れてあげましょう。
猫たちと遊ぶときのポイントについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
ノルウェージャンフォレストキャットのお手入れ
ノルウェージャンフォレストキャットの体毛は長毛種の中では比較的短めです。そのため、そこまで神経質になる必要はありませんが定期的なケアは必要となります。
- ブラッシング
長毛種であるノルウェージャンフォレストキャットには定期的なブラッシングが必須です。毎日ブラッシングで絡まりや抜け毛を防ぎましょう。 - シャンプー
基本的に猫はシャンプーを必要としませんが、長毛猫の場合は毛が邪魔で自分でお手入れが行き届かないため定期的なシャンプーが好ましいケースもあります。ノルウェージャンフォレストキャットも数か月に1回程度の頻度で行ってあげましょう。 - 爪のケア
猫の爪は長くなると危険。切ろうとすると嫌がることが多いため、毎日1本ずつのペースで切ってあげましょう。 - 歯のケア
猫にも定期的な歯磨きが欠かせません。なるべく子猫の頃から少しずつ慣れさせてあげることを推奨します。
ノルウェージャンフォレストキャットは飼うのが大変？
ノルウェージャンフォレストキャットは他の猫と比べて特別飼うのが大変という程ではありません。ただ、長毛猫なので日々の毛並みの手入れが必要なこと、体が大きい分フードの消費が激しいといった面はあります。また、大きい分乗られると重いと感じやすい点も苦労といえば苦労でしょう。
とはいえ、ノルウェージャンフォレストキャットは非常に温厚で人懐っこい性格であるため猫初心者でも飼育しやすいです。実際、ノルウェージャンフォレストキャットと楽しく暮らされている方も多くいます。
たけのこノルウェージャンを抱っこしている人をみると、いいな～と思います。
ノルウェージャンフォレストキャットと楽しく過ごそう！
ノルウェージャンフォレストキャットは体が大きい分、多少苦労する点もありますが飼いやすい部類の猫種となります。もふもふなノルウェージャンは抱き心地抜群。抱っこは重くて大変ですが、非常に可愛らしいです。
今回の記事を参考にノルウェージャンフォレストキャットと楽しく暮らしてみてください。