シャム猫は飼いにくい？性格も悪い？猫の飼い主がシャムの特徴を解説

優雅で気品を感じさせる毛並みに、可愛らしい愛嬌さを兼ね備えた猫がシャムです。

この記事では、シャム猫の特徴と性格の良し悪しについて猫歴20年以上の筆者「たけのこ」が解説していきます。

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猫のシャムとは

猫の品種 人気ランキング	28位 （アニコム家庭どうぶつ白書2023より）
毛色の種類	ブルー チョコレート ライラック
瞳の色	ブルー
体重	個体差はあるが 約2.5~5.5kg前後
平均寿命	個体差はありますが、 10～13歳とする声が多いです

シャムは、上品で優雅な見た目が特徴的な猫種。細長い体型に先が尖った大きな耳、青い目とショートヘアの被毛が可愛いポイントです。

日本ではシャムという呼び方が定着していますが、海外ではサイアミーズといいます。

特徴

シャム猫は、スリムで引き締まった体と、青色の瞳が特徴的な猫種です。被毛は、体の先端に向かって徐々に濃くなっていくポイントと呼ばれる種類です。

• シールポイント
• ブルーポイント
• チョコレートポイント
• ライラックポイント

シャムの場合、上記4種類があります。吸い込まれそうなくらい青い瞳は、角度によっては赤く見えることもあります。

また、シャム猫は、他の猫種に比べて鳴き声が大きめで、鳴く頻度も多いです。

シャム猫の性格は悪い？

シャムは、とても社交的で活発で悪い性格ではありません。むしろ、飼い主には愛情深く、積極的に人懐っこさをアピールしてきます。知的な一面もあり、まるで人間の言葉を理解しているかのような振る舞いを見せることもあるそうです。

ただ、警戒心が強い一面もあるため馴染みがない人間に対しては、距離を置くこともあります。懐いているかどうかで反応に差があることから、性格が悪いと噂されるようになったのかもしれません。

シャムの歴史と起源

シャム猫は、タイが発祥の地とされる猫種と言われていますが、正確な起源は定かにはなっていません。考えられている説として、シャム猫の起源は古く500年以上昔にはすでに存在していたとのこと。当時のタイ王室など高貴な身分に飼われていたそうです。シャム猫の名前も、タイの旧名であるサイアム（Siam）が由来とされています。

その後、イギリス・アメリカに渡り、その美しさと上品さから世界的に広く愛されるようになり、現在では世界でも知名度が高い猫種となりました。

シャム猫もどきと呼ばれるミックス

「シャム猫もどき」とは、本来のシャム猫ではなく、シャム猫に似た特徴を持つミックス猫（雑種）・シャム猫のような体型や被毛の色合いを持つ猫のこと。片親がシャム猫だったなどの要因で、見た目がそっくりなミックス（雑種）が誕生します。

また、シャム猫は繁殖力が高く日本の野良猫にもシャムそっくりな個体が多く生息しています。

バリニーズはシャム猫の長毛種

バリニーズは、シャム猫の長毛種。ときどき、誕生する長毛なシャム猫が品種化したものです。

毛の長さ以外はシャム猫と同じ。美しくスリムな体型を持ち、賢く活発な性格です。長毛猫に分類はされますが、お手入れもそこまで大変ではなく、毛玉や抜け毛も比較的少なめです。

シャム猫なのにタヌキ？

タヌキはまるっと太った体型と顔が特徴的。そんなタヌキに似た毛色になるシャム猫もいます。

シャム猫は被毛の色の変化が激しいことでも有名な猫種。サイアミーズ遺伝子という遺伝子の作用により毛色が変化します。サイアミーズ遺伝子はシャム猫の体温などによって作用するかどうかが変化するとされており、生後間もない頃は真っ白でも成長することで毛色が大幅に変化することも多々あります。

タヌキのようなシャム猫は、この変化が激しく茶色＆黒が色濃く現れた個体。なかなか可愛らしい見た目をしていますよ。

シャムの飼育に必要なもの

1. 飼育スペース
   : シャムは活発で運動量が多いため、広めのスペースが必要。遊び場として十分な広さのある部屋を確保してあげましょう。
2. キャットタワー
   : シャムは高いところが大好き。そのため、キャットタワーがあると喜びます。また、猫は高い場所で休息することによりストレスが軽減されるとも言われています。
3. シーツや毛布
   : 暖かいタイ出身のシャムは寒さに弱め。そのため、暖かい場所を提供する必要があります。寒い日にはシーツや毛布を用意してあげましょう。
4. 猫用トイレ
   : 猫用トイレは必須。加えて常に清潔さを保ちましょう。シャムは清潔好きなため、汚いトイレは嫌がります。
5. 猫用フードと新鮮な水
   : 常に清潔な水と、栄養バランスの良いフードを提供することも必要。
6. 爪とぎ用の道具
   :猫用の爪とぎもシャムの快適な暮らしに必要です。

また、定期的な健康診断や予防接種、必要に応じたブラッシングも大切です。猫の飼育に必要な物に関しては、下記の記事で詳しく紹介しています。

シャム猫におすすめなフード

シャム猫には、良質なタンパク質源を含む肉や魚＆必要な栄養素がバランスよく含まれているフードがおすすめ。また、人工添加物も可能な限り避けた方が無難です。

特に持病がないシャム猫には、総合栄養食がオススメ。

上記のような有名メーカーは世界中でペットフードを販売している実績があり、フード開発にも科学的根拠を取り入れているため信頼度が高いです。

シャム猫用に栄養を調整したフード

キャットフードの中には、シャム猫用に栄養バランスを調整した商品もあります。オススメなのは、ラシーネキャットフード。猫種別に栄養バランスを調整したキャットフードです。シャム猫が元気よく過ごすために、科学的な設計・開発が施されたフードであるため相性は抜群。食いつきの評判も上々です。

特にこだわりがなければ、一度飼われているシャムのために与えてみてはいかがでしょうか。

詳しい解説はこちら！

プレミアムキャットフード

原材料にこだわったプレミアムキャットフードの方がいいのでは？と思われる方もいるはず。そのあたりは飼い主さんの気持ちや考え方次第です。プレミアムキャットフードは、多少お金をかけても原材料の品質や添加物、食いつき具合などを優先したい方向けです。

また、こうしたプレミアムキャットフードには、運動量が多く活発な猫に必要なたんぱく質が多め。プレミアムキャットフードのおすすめとして、GRNDS（グランツ）や犬猫生活が挙げられます。

シャム猫のしつけとイタズラ対策

イエネコは群れではなく単独で行動することを好み社会性が低めな動物です。そのため、シャム猫のイタズラなど問題行動を叱って止めさせることは、そう簡単ではありません。

シャム猫の問題行動を改善したいときは、環境や飼い主さん自身に工夫を施す方が効果的です。

• 台所関係
  ：物理的にイタズラできないようにする。
• 壁や柱に爪とぎ
  ：爪とぎ板、保護シートを貼る。
• 甘噛み
  ：短めに叱る。しつこかったら逃げる。

各種猫のイタズラ対策については、下記の記事を参考にしてください。

シャムの運動量と遊ぶコツ

シャムはとても活発な猫種で、運動量が多め。こまめに運動や遊びに付き合ってあげることが大切です。適切な運動や遊びを与えることで、ストレスを適宜発散させてあげられます。

シャムの運動量を増やすためには、猫用のおもちゃと上下運動できる環境を提供することが効果的。遊ぶコツとしては、狩りの本能を刺激するように獲物の動きを再現するような遊びを意識すると良いでしょう。遊ぶ時間の目安としては、だいたい1回あたり5〜15分程度でOKです。短時間の遊びを1日に何度か取り入れてあげましょう。

ただし、遊びに熱中するあまり、物を壊したり、危険なところに飛び込んでしまう懸念もあります。遊ぶ場所には注意しましょう。

シャムのお手入れ

1. 毛づくろい
   ：短毛猫であるシャム猫には頻繁なブラッシングは必要ありません。ただ、ブラッシングにはリラックス効果や血行促進、抜け毛回収などのメリットもあるため時々行ってあげるのがよいでしょう。
2. 歯磨き
   ：猫にも歯磨きは大切です。こまめな歯磨きを心掛けましょう。
3. 爪切り
   ：爪も定期的に切る必要があります。爪が長く伸びると、飼い主・シャム猫ともに怪我を負うリスクが高まります。

以上のことに加え、定期的な獣医の診察を心掛けましょう。

シャム猫が売っていない理由

シャム猫が売っていないと噂されることもありますが、実際は日本国内でもシャム猫の生体販売は行われています。

そのため、シャム猫がペットショップで売られていないと言われる理由としては、たまたま近くにいるシャム猫のブリーダーが少なかった、検討していた時期にいなかったなどの可能性が考えられます。

その他だと、年々、規制が強まっていく動物愛護管理法の存在・生体販売を疑問視する世論などの影響もあり、猫の販売を止めた、もしくは閉店することになったペットショップが増加しつつあることも要因として考えられるかもしれません。

シャムが飼いにくいと言われる理由

シャムが飼いにくい・大変と言われる理由にはいくつかの要因があります。

まず、シャム猫は非常に社交的で甘えん坊な性格傾向。ひとりで過ごすことを嫌がり、飼い主に遊びやコミュニケーションを催促することが多めです。活発で運動量も必要であるため、適度に遊んであげないと運動不足によるストレスを抱えさせてしまいます。

また、シャム猫は心を許した相手には甘える一方で、初対面の相手・嫌っている相手には警戒心も強いことも多々あります。リアクションの温度差が激しいことも飼いにくいと感じてしまう要因でしょう。

とはいえ、こうした悩みはすべての猫に共通していえること。決してシャムだけの問題ではありません。

シャム猫と楽しく過ごそう！

シャム猫と楽しく過ごすためには、運動不足にならないように毎日の運動を確保し、かわいがってあげることが大切。また、トイレの砂をこまめに取り替え、健康管理にも気を配りましょう。

さらに、シャム猫とのコミュニケーションを深めるために、遊びやブラッシングなどの共同作業を楽しむことも重要です。今回の記事を、シャムとの楽しい日々にお役立てください。