猫のスフィンクスの魅力を紹介！気持ち悪いという価値観を覆す可愛さを秘めた猫を徹底解説

スフィンクスは被毛が生えていないヘアレス品種のひとつ。独特な風貌から可愛いと感じられる方が少ない傾向にありますが、実際はたくさんの可愛いが詰まった猫種となります。

この記事では、スフィンクスの特徴と魅力について猫歴20年以上の筆者「たけのこ」が解説していきます。

スフィンクスキャットとは

毛色の種類	ブラック ブルー レッド クリーム ホワイト
瞳の色	ゴールド グリーン
体重	個体差はあるが 約3~6.5kg前後
平均寿命	12～14歳

スフィンクスキャットとは、猫種のひとつ。毛がないことが特徴的なヘアレス品種です。愛らしい顔つき・ほとんど毛のない身体など独特の容姿が魅力的。大人気という程ではないですが、多くの人々から可愛がられている猫たち鵜です。ちなみに、ひげは生えていません。

世界的名作映画「Ｅ.Ｔ.」はスフィンクスの見た目を参考にしたという噂もあります。

毛がない猫の代表格

スフィンクスは、毛のない猫種「ヘアレス」の代表格。完全に無毛というわけではありませんが、非常に短い産毛しか生えていないため、見た目が他の猫種と大きく異なります。首や肩にシワが寄って見えるのも特徴といえます。

同じくヘアレス品種として、エルフキャットやバンビーノが存在します。

なぜ毛がないのか？

スフィンクスに毛がない理由は、遺伝子の突然変異によるものだと考えられています。奇形という訳ではありません。無毛な状態となるのは劣性遺伝子の働きによるものであったため、初期の頃は毛が生えた個体も生まれていたそうですが、デボンレックスなど他猫種と交配を重ねることで現在のスフィンクスに至ったそうです。

ちなみに、スフィンクスキャットの起源はエジプトではなくカナダにあります。1960年代、トロント近郊で発見された一匹の毛の無い猫が最初のスフィンクスといわれています。名前の由来は、見た目と座り方がエジプトのスフィンクスに似ていたからという説が有名です。

性格傾向

スフィンクスキャットは、活発で社交的な性格の持ち主。人懐っこく、飼い主さんや他のペットともコミュニケーションがとれます。やや、甘えん坊な個体が多い傾向にあり、家族と一緒に過ごす時間が長くなりやすいです。

ちなみに人見知りしにくい猫種とも言われています。

スフィンクスの子猫はこんなに可愛い

スフィンクスキャットは、やや衝撃的な見た目。エイリアンっぽさも否定できませんが、子猫の頃は他猫種に負けないくらい非常に愛らしい見た目をしています。一般的な猫種の子猫同様、元気いっぱいで遊びが大好き。しかし、毛がないため、子猫のときから室温管理などには注意が必要です。

特に、寒い時期には十分な保温が必要となります。

スフィンクスって臭い？

スフィンクスは毛がない分、皮膚に汚れが溜まりやすい傾向にあります。そのため、やや独特な臭いが感じられる方も中に入るそうです。定期的に蒸しタオルなどで体を拭いてあげることが必要です。

シャンプーで汚れを流してあげるのもよいでしょう。ただし、スフィンクスの肌はデリケート。頻繁にシャンプーすると、かえって皮膚が傷つくため数か月に1回程度が無難です。

スフィンクスは人気キャラ「ビルス」のモデルではない

日本の人気漫画・アニメ「ドラゴンボール」に登場するキャラクターにビルスという猫の見た目をした神様がいます。一見、スフィンクスをモデルにしてそうですが、実際は短毛猫コーニッシュレックスを参考にしたみたいです。作者の鳥山明先生が飼われている猫ちゃんがモデルとなったようです。

ただ、SNSにはビルス様のコスプレをしたスフィンクス猫ちゃん達がたくさん登場しています。見ていて癒されるかわいさです。

スフィンクスは猫アレルギーの方におすすめの猫種

スフィンクスは抜け毛が少ないため、猫アレルギーの人にとっては飼いやすい猫種として注目されています。猫アレルギーの原因となるのは、猫の唾液がついた抜け毛やフケ。このうち、抜け毛が少ないため猫アレルギーの人でも比較的飼いやすいと言われています。

ただし、猫アレルギー本来の原因物質は唾液に含まれているたんぱく質です。間接的に唾液が付いた抜け毛も発生要因とはなりますが、本質的には完全な対策とは言いにくいです。

とはいえ、抜け毛がない分、猫アレルギーの人でも飼いやすいのは事実です。慢心はNGですが、適切な距離感で接すれば一緒に暮らしやすいでしょう。

スフィンクス関連のかわいそうな事件

海外で起こった事件ですが、タトゥーアーティストが自分が飼っているスフィンクスの肌にタトゥーを彫り、SNSに投稿したところ大炎上しました。

スフィンクスは被毛が産毛レベルな分、お肌がデリケートな品種。タトゥーを彫る行為はスフィンクスにとってかなり危険な行為といえます。加えて施術には麻酔をかける必要があるのですが、この麻酔自体も猫にとって危険だとし、動物保護団体をはじめ世界中から非難の声が殺到し、炎上したそうです。

スフィンクスにおすすめなフード

特に持病がないスフィンクスには、総合栄養食がオススメ。

上記のような有名メーカーは世界中でペットフードを販売している実績があり、フード開発にも科学的根拠を取り入れているため信頼度が高いです。

原材料にこだわったプレミアムキャットフードの方がいいのでは？と思われる方もいますが、そのあたりは飼い主さんの気持ちや考え方次第です。プレミアムキャットフードは、多少お金をかけても原材料の品質や添加物、食いつき具合などを優先したい方向けです。

また、こうしたプレミアムキャットフードには、運動量が多く活発な○に必要なたんぱく質が多め。プレミアムキャットフードのおすすめとして、GRNDS（グランツ）や犬猫生活が挙げられます。

スフィンクスにはウェットフードも与えたい

猫は習性上、あまり水分を摂取しません。とはいえ、適度に水分を摂取させないと様々な病気のリスクが懸念されます。

そこでオススメなのが、ウェットフード。ドライフード（カリカリ）よりもお値段は高めで栄養量は少なめですが、その分、水分をしっかり与えられます。嗜好性も高く設計されているため、猫の食いつきがいいのも特徴といえます。

フードの保存方法も大事

キャットフードの封を一度開封した後、みなさんはどのように保存していますか？戸棚の中にポイっと仕舞っている方もいるかもしれませんが、それはあまり好ましくない保存方法です。

キャットフード（ドライ）は非常に酸化しやすく、適当に保存しているとあっという間に劣化が進み美味しさが損なわれます。

猫の食いつきも悪くなるため、フードは密閉容器などに仕舞って管理されることを推奨します。

スフィンクスのしつけとイタズラ対策

スフィンクスは賢く理解力が比較的高い猫種ですが、しつけとイタズラ対策は重要です。好奇心も旺盛なため、目を離した隙に危ない目に遭うかもしれません。

とはいえ、スフィンクスをはじめ、猫に犬のようなしつけを施すことは困難。猫は社会性が低めな動物なので、叱ってしつけることは難しいです。

そのため、スフィンクスのイタズラを改善したいときは、環境や飼い主さん自身の行動を調整する方が効果的です。

• 台所関係
  ：物理的にイタズラできないようにする。
• 壁や柱に爪とぎ
  ：爪とぎ板、保護シートを貼る。
• 甘噛み
  ：短めに叱る。しつこかったら逃げる。

各種猫のイタズラ対策については、下記の記事を参考にしてください

スフィンクスの運動量と遊ぶコツ

スフィンクスは見た目に反して、活発で好奇心が強い猫種です。そのため、適切な運動量を確保してあげることが求められます。

ただ、スフィンクスをはじめイエネコたちは長時間の運動が得意ではありません。猫たちの祖先は野生において瞬発的な狩りをしていたため、遊びも短時間に思い切り動く運動を好みます。

だいたい1回あたり5〜15分程度の遊びを1日に何度か取り入れてあげましょう。

猫との遊び方について、詳しくは下記の記事を参考にしてください

スフィンクスのお手入れ・お世話

スフィンクスは無毛なため、特別なお手入れが必要です。スフィンクスに求められるお手入れを下記にまとめます。

1. 皮膚のケア
   ：スフィンクスの肌はデリケートで敏感。定期的に肌をチェックし、皮脂や汚れを取り除くことが大切です。柔らかい湿らせた布で軽く拭いてあげましょう。
2. シャンプー
   ：スフィンクスは皮脂が少ないため、頻繁にシャンプーすると逆に肌が荒れてしまいがち。数か月に1回程度のシャンプーが適しています。
3. 温かい環境の提供
   ：スフィンクスは無毛なため、寒い環境に弱いです。快適に過ごせるように、適切な室温を心掛けましょう。
4. 日光への配慮
   ：スフィンクスは直射日光や紫外線に敏感。長時間、日光にあたると皮膚にダメージが溜まります。室内飼育でも、日光には配慮してあげましょう。
5. 爪切り
   : スフィンクスには定期的な爪切りも必要です。こまめに伸びてきた爪をカットしてあげましょう。
6. 歯みがき
   ：猫にも歯磨きは必要です。専用のブラシを使って掃除してあげましょう。
7. 多頭飼育には注意
   ：スフィンクスの皮膚はデリケート。本来体を保護する被毛が産毛レベルなため他猫とじゃれついていて負傷する懸念もあります。

その他にも、一般的な猫たちに求められる専用の食器・飲み水の用意、こまめな猫トイレの清掃、爪とぎ環境の整備も大切です。

猫の飼育に必要な物に関しては、下記の記事で詳しく紹介しています

スフィンクスと楽しく暮らそう！

スフィンクスは知的で社交的な猫種です。被毛がないという特殊な猫でお手入れもやや大変ですが、可愛らしく甘えん坊という魅力も兼ね備えています。

見た目のインパクトが強すぎて気持ち悪いと言われてしまうこともありますが、実際に飼っている方々はスフィンクスたちの可愛さに魅了され、一緒に楽しく暮らされている方がほとんど。猫アレルギーの人にとっても飼いやすい猫種です。

この機会にスフィンクスの可愛さをもっと知ってみてはいかがでしょうか。