【結論】
ロシアンブルーはやや神経質で警戒心が強い傾向があります。その一方で一度心を許した相手には、よく懐き甘えることも多いため犬のような性格と評されることも多いです。
ロシアンブルーは、美しいグレー(ブルー)の毛並みと独特な性格で親しまれている猫種。世界中で人気が高い品種です。一方、ロシアンブルーは他の猫種と少し違った性格傾向があるため、飼い主さんの配慮が大切となります。
今回は猫歴20年以上の筆者「たけのこ」が、ロシアンブルーの魅力について解説します。
きれいな被毛と笑顔な口元がキュート
猫ブロガー
たけのこ(Takenoko)
プロフィール
(タップで詳細を表示)
猫と暮らして20年以上。猫ニュースメディアのライターとして活動。いままで500本以上の猫に関する記事を執筆!猫たちの幸せに繋がればという想いで当サイトを運営しています。ペットフード/ペットマナー検定合格。飼い猫を主役とした絵本も出版。
猫YouTuber・ライバー
黒猫トモくん(Tomo)
プロフィール詳細
(タップで詳細を表示)
運営者の飼い猫であり当サイトの編集長。保護猫出身。黒猫。甘えん坊な男の子。猫専門配信アプリnekochan公式ライバー。YouTubeも配信中!
スポンサーリンク
猫のロシアンブルーの特徴
英語表記 | Russian Blue |
猫の品種 人気ランキング | 9位 (アニコム家庭どうぶつ白書2023より) |
毛色の種類 | グレー(ブルー) |
瞳の色 | グリーン |
体重 | 個体差はあるが 約2.5~5.5kg前後 |
平均寿命 | 14.0歳 (アニコム家庭どうぶつ白書2023より) |
ロシアンブルーは美しいシルバーグレーの被毛が特徴的。短く密集した毛並みは滑らかな手触りです。スリムな見た目ですが意外と筋肉質な体型。緑色の大きな目も魅力的。その優雅で高貴な外見は、まるで貴婦人のようです。
口元が少し微笑んでいるように見えることから「ロシアンスマイル」と表現されることも多いです。
ロシアンブルーの毛並みパターンはグレー(ブルー)のソリッドのみです。様々な毛色・毛柄を持つ他猫種とは大きく異なるポイントといえます。ちなみに、ロシアンブルー・コラット・シャルトリューは美しいブルーの被毛を持つため「ブルー御三家」と呼ばれます。
ロシアンブルー の性格が猫ではないと言われる理由
ロシアンブルーの性格は、しばしば猫ではなく犬のようだと形容されることがあります。ロシアンブルーは、控えめで人見知りすることが多いです。警戒心が強く神経質な一面もあるため、初対面の人には近寄ろうとしません。
ただし、一度心を許した相手には態度が変わります。まるで犬のように甘えることが多くなり、忠実と感じる機会も多くなるようです。また、独立心も併せ持つため、ひとりでお留守番することも得意な個体が多めです。
ロシアンブルーの性格はオスの方が甘えん坊
ロシアンブルーの性格は、オスとメスで異なることがあります。
一般的にオスの個体はメスよりも甘えん坊に育ちやすいと言われています。メス猫は本来、子猫を産み守りながら育てる役割を担います。精神性が大人に成長するスピードが高く、警戒心も高め。自立心も持ち合わせるため、メス猫は、あまり甘えてくる機会が少ないツンデレとなりやすいです。
一方、オス猫は、飼い主さんに対して甘えん坊となりやすい傾向があります。
ロシアンブルーの子猫
ロシアンブルーの子猫は、活発で好奇心旺盛。小さい頃から口元にロシアンスマイルが確認できます。成猫になったらスリムで凛々しい印象があるロシアンブルーですが、子猫の内は西洋ぬいぐるみを彷彿させる可愛らしさです。
ロシアンブルーの白(ホワイト)・黒(ブラック)
基本的にロシアンブルーの被毛は、グレー(ブルー)だけです。ただし、中にはブリーダーによってグレー(ブルー)以外の毛色が発現した個体もいます。
グレー以外で確認されているのは白(ホワイト)と黒(ブラック)。そして、ブルーポイントと呼ばれるシャム猫のような毛色です。いずれも、非常に珍しいケースで正式な毛色としては認められていません。
ロシアンブルーの目の色
ロシアンブルーの子猫は、グレー(ブルー)の毛並みとマッチした青い瞳(キトンブルー)を持っています。成長するにつれ、瞳の色も変化しキレイなグリーンへと変化していきます。
ロシアンブルー が安いとされる理由
ロシアンブルーは安いと噂されることがありますが、実際の販売相場は安くて10万円、高めだと40万円ほどと他猫種と大きくは変わりません。
ただ、猫の生体販売は生後月齢・健康状態・毛並みの状態などによっても左右されます。特に月齢に関してはシビアで、生後半年を過ぎるあたりになると販売価格が下がっていく傾向があります。健康状態や被毛・瞳などに減点要因がある場合も同様に値引きされます。
ロシアンブルーも人気が高い品種ですが、スコティッシュフォールドやアメリカンショートヘアー、マンチカンなどの人気には及びません。そのため、上位人気猫種より値引きされやすい可能性はあります。
猫に値段を付けること自体が悲しいですけどね(個人の感想です)
ロシアンブルーは飼いにくい?後悔する?
結論として、ロシアンブルーは他の猫種より飼いにくいわけでも、飼育に苦労が多く後悔しやすい品種でもありません。
ロシアンブルーは性格的に神経質で警戒心も強いため、はじめのうちは距離感を感じることも多いです。しかし、ある程度打ち解ければ警戒もほぐれ、適度な距離感で触れ合えるようになります。ブラッシングなど、必要とするお世話も他の猫と大体同じです。
ロシアンブルーはやや気難しいところはありますが、鳴き声をあまり出さず大人しく過ごすことが多いため比較的、飼育しやすい品種です。実際、SNS上でもロシアンブルーと楽しく暮らされている飼い主さんは大勢いらっしゃいます。
ロシアンブルーを飼育するときのポイント
ロシアンブルーを飼育するとき、大事にしたいポイントは以下の通り。
- 毛のブラッシング
:ロシアンブルーは短毛猫なので、頻繁なブラッシングは必要ありません。月に1回程度、ブラシで抜け毛をとってあげましょう。 - 歯のケア
:ロシアンブルーも歯のケアが大切。毎日歯磨きをしてあげましょう。 - 爪のケア
:猫には定期的な爪切りが必要です。一度に全部の爪を切る必要はありません。1日1本のペースでいいので少しずつお手入れしてあげましょう。 - 定期的な運動
:大人しい猫種であるロシアンブルーですが運動量自体は多め。毎日5~15分程度の運動を複数回取り入れてあげましょう。高いところを好みやすくもあるためキャットタワーを用意するのもオススメです。 - トイレの清掃
:猫のトイレはできるだけこまめに掃除してあげましょう。トイレが汚れていると排泄を我慢したり粗相する恐れがあります。 - 室温の管理
:ロシアンブルーは寒さに強い反面、暑さには弱めです。暑い夏の日はエアコンなどで室温を管理してあげましょう。
基本的には他猫種と同じですが、運動面には気を配ってあげましょう。室内で大人しく過ごす時間が長いため、油断していると肥満状態に陥ります。飼い主さんがしっかり運動・体重管理をしてあげましょう。
また室温も注意が必要です。日本の夏は寒冷地を原産とするロシアンブルーにとっては過酷。エアコンで空調を整えたり、室内に涼しい日陰を用意したりと熱中症対策を意識しましょう。
ロシアンブルーの食事
ロシアンブルーは基本的に丈夫な猫種ですが、それは適切な食生活があってこそ。ロシアンブルーの食事で大事なポイントは以下の通りです。
- キャットフードの選択
:ロシアンブルーには、栄養バランスの取れたキャットフードを与えることが重要です。特別なにか持病を持たないのであれば、総合栄養食を選びましょう。総合栄養食とは水分を除く猫に必要とする栄養素を補給できるフードの種類です。 - 適切な食事量の管理
:ロシアンブルーは活発でスリムな体型になりやすいですが、大人しいため運動不足になりがち。油断すると太ります。適切な運動量と食事量を意識しましょう。 - 新鮮な水の提供
:猫にはこまめな水分補給が大事。毎日飲み水は新鮮なものを用意してあげましょう。
キャットフードには、ドライ・ウェットの2種類がありますが、できれば両方与えるのがベストです。ドライフードは安価で栄養素を多く含む反面、食事から水分補給ができません。一方、ウェットフードは栄養量こそドライに劣りますが食事から水分を補給させやすく、猫の食いつきもいい傾向にあります。
市販フードより原材料にこだわったプレミアムキャットフードの方がいいのでは?と思われる方もいますが、そのあたりは飼い主さんの気持ちや考え方次第です。プレミアムキャットフードは、多少お金をかけても原材料の品質や添加物、食いつき具合などを優先したい方向けです。
プレミアムキャットフードのおすすめとして、GRNDS(グランツ)や犬猫生活が挙げられます。
ロシアンブルーのしつけ・イタズラ対策
ロシアンブルーは大人しく、繊細な性格を持つ猫種。ただ、それでも、しつけやイタズラ対策は必要です。
- 体罰・怒鳴るはNG
:猫には叩いたり怒鳴ったりするしつけ効果が薄いです。犬みたいと言われるロシアンブルーですがしつけも犬と同じという訳ではありません。 - 事前対策
:イタズラ行為には叱るよりも事前に行えないよう対策しておくのが効果的。物理的にその場所に入れないようにするなどの工夫を施した方が手っ取り早いです。 - 飼い主さんのリアクション
:甘噛みなど飼い主さんの注意を引きたくて行うイタズラに対しては、スルーの姿勢を貫きましょう。次第に猫もイタズラしても意味がないと学んでいきます。
猫のしつけは、人間の子どもや犬のようにはいきません。言葉や価値観、物の見方など全く異なる動物の行動を抑制するには環境・飼い主さんそのものに工夫を施した方が効果的です。それぞれのイタズラ対策について詳しくは下記の記事をご覧ください。
ロシアンブルーと楽しく暮らそう
ロシアンブルーと楽しく暮らすには、愛情と絆を築くことが重要です。快適な環境を提供し、知的な刺激や安全な遊びを与えましょう。定期的な健康チェックも大切です。
ロシアンブルーは飼いにくい、後悔すると言われることがありますが、実際は大人しく鳴き声も控えめで飼いやすい猫種です。破壊力抜群なロシアンスマイルは疲れた心を癒してくれることでしょう。
この記事を参考にロシアンブルーと楽しく暮らしてみてください。