【結論】
筆者の体験的にはロイヤルカナン、キドニーケア、BPレーベルです。試してはいませんが他にもヒルズ、ベッツワンベテリナリーも候補として挙げられます。
腎臓フードはどれがいいか分からない。動物病院でもらったフードを猫が食べない。
腎臓病食への切り替えは、食べてくれず苦労するケースがあります。猫に腎臓病療法食を食べてもらうためには、正しい切り替え方とフード選びが大切です。
この記事では猫歴20年以上の筆者「たけのこ」の経験も交え、おすすめの腎臓病療法食とフードを食べてくれない時の工夫を紹介します。
療法食は猫にとって大事なものです。切り替えの際は必ずかかりつけの獣医師に相談してください。
猫の腎臓病療法食おすすめ5選
腎臓病療法食とは、腎臓病と診断された猫に対し獣医師の指導の下で処方され食事・栄養面から治療をサポートするフードとなります。フードの種類もいくつか存在し、それぞれ飼い猫との相性や入手のし易さなどが異なります。
筆者「たけのこ」が先代猫に与えてきた体験談やオススメと感じたポイントを紹介します。
①ロイヤルカナン腎臓サポートスペシャルドライ
商品名 | ロイヤルカナン療法食 猫用腎臓サポート スペシャルドライ |
筆者のおすすめ度 | |
原産国 | フランス (ロイヤルカナンS.A.S) |
種類 | 療法食/ドライ |
価格 (送料など含まず) | 約1,870円/500g(税込) (店舗などによって異なります) |
1日あたりの費用 (体重3kgの場合) | 約170円 |
100gあたりの カロリー含有量 | 約392kcal |
たんぱく質の 保証分析値(%) | 24.0%以上 |
リン含有量 | 0.4%以上 |
味の種類 | |
給与量目安 (体重3kgの場合) | 約45g/日 あくまで目安です。 必ず獣医師の指導に従って与えてください。 |
入手方法 | 動物病院/オンライン購入/店舗販売 |
備考 | 2021年2月よりパッケージと一部内容が変更されます。 |
原材料(クリックで表示➡)
コーンフラワー、米、超高消化性豚タンパク(消化率90%以上)、動物性油脂、コーングルテン、植物性繊維、コーン、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、チコリー、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、大豆油、サイリウム、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-リジン)、ゼオライト、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ミネラル類(K、Ca、Cl、Na、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B2、B6、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)
- リンの含有量を調節
- 高消化性のたんぱく質配合
- 猫の食欲を刺激する香りと形状
腎臓サポートスペシャルは大手ペットフードメーカー「ロイヤルカナン」が提供している療法食。上記の特長を兼ね備えており、オススメする獣医師も多いです。
筆者「たけのこ」の先代猫モモには長期間与えていましたが、食いつきがよく重宝していました。ロイヤルカナンの腎臓病療法食の魅力は、フードバリエーションが豊富なところです。
通常のドライタイプだけで4種類、ウェットタイプや流動タイプも存在するので飼い猫の嗜好や状況によって切り替えしやすいです。
ドライタイプの種類によってカロリーやタンパク、リンの割合が異なります。中でも腎臓サポートスペシャルはタンパクとリンの制限が他より緩めなので嗜好性が高めとなっています。猫にとってのおいしさを優先したいならスペシャルを検討する余地があります。ウェットタイプも用意されているため大事な水分も与えやすいです。
②キドニーケア
商品名 | 猫用キドニーケア |
筆者のおすすめ度 | |
原産国 | 日本 |
種類 | 療法食/ドライ |
価格 (送料など含まず) | 1,540円(税込) 480g(120g×4) (店舗などによって異なります) |
1日あたりの費用 (体重3kgの場合) | 約170円 |
100gあたりの カロリー含有量 | 約423kcal |
たんぱく質の 保証分析値(%) | 24.2%以上 |
リン含有量 | 0.36% |
味の種類 | フィッシュ/チキン |
給与量目安 (体重3kgの場合) | 約53g/日 あくまで目安です。 必ず獣医師の指導に従って与えてください。 |
入手方法 | 動物病院/オンライン購入 |
原材料(クリックで表示➡)
トウモロコシ、動物性油脂、ミートミール、おから、全卵粉末、フィッシュエキス、フィッシュオイルパウダー(EPA・DHA源)、コーングルテン、フィッシュミール、フラクトオリゴ糖、マッシュルーム抽出物(シャンピニオンエキス)、チキンレバーパウダー、小麦粉、ビール酵母、ビタミン類(A、D3、E、K3、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、ビオチン、B12、コリン、イノシトール)、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、塩素、鉄アミノ酸複合体、鉄、コバルト、銅アミノ酸複合体、銅、マンガンアミノ酸複合体、マンガン、亜鉛アミノ酸複合体、亜鉛、ヨウ素)、アミノ酸類(メチオニン、タウリン)、酸化防止剤(ローズマリー抽出物、ミックストコフェロール)
- リンを制限
- ナトリウム制限
- オメガ3脂肪酸(EPA+DHA)配合
- 可溶性食物繊維配合
続いてご紹介するのは、ドクターズケアのキドニーケアです。上記の特長を備えており、猫の腎臓に配慮した成分配合となっています。
味もフィッシュ・チキンの2種類があるので、好みに合わせて選べます。
筆者「たけのこ」先代猫モモを担当してくれていた当時のかかりつけ獣医師さん曰く「与えている方が多い印象」とのこと。与えていた感想としては食いつきがよく、管理しやすい小分けタイプだったのが嬉しいポイントでした。粒が小さかったことで老猫も食べやすそうでした。
お気に召したようで何回も食い荒らされてしまい、フード管理は鍵付きとなりました…。猫の盗み食いを防ぎたい!という方はこちらの記事も併せて参考にしてください。
③猫用腎ケアBPレーベル
商品名 | 猫用腎ケアBPレーベル |
筆者のおすすめ度 | |
原産国 | 日本 |
種類 | 療法食/ドライ |
価格 (送料など含まず) | 約3,360円(税込) 1.5kg(300g×5) (店舗などによって異なります) |
1日あたりの費用 (体重3kgの場合) | 約134円 |
100gあたりの カロリー含有量 | 約370kcal |
たんぱく質の 保証分析値(%) | 27.0%以上 |
リン含有量 | 0.5%以上 |
味の種類 | ビーフ/ポーク (商品名が変わりPPレーベル) |
給与量目安 (体重3kgの場合) | 約60g/日 あくまで目安です。 必ず獣医師の指導に従って与えてください。 |
入手方法 | 動物病院/オンライン購入 |
原材料(クリックで表示➡)
米粉、ビーフミール、動物性油脂、タピオカ澱粉、チキンミール、ビートパルプ、卵黄粉末、酵母エキス、精製魚油(DHA、EPA源)、ビール酵母、植物性油脂、チーズパウダー、オリゴ糖、鰹粉末、鰹・鮪エキス、チキンエキス、活性炭※、酵母抽出物(ヌクレオチド源)、殺菌処理乳酸菌、乾燥カモミール、乾燥ローズマリー、ミネラル類(塩化カリウム、未焼成卵殻カルシウム、塩化アンモニウム、硫酸亜鉛、食塩、第二リン酸カルシウム、硫酸銅、ヨウ素酸カルシウム)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン)、ビタミン類(コリン、E、C、ナイアシン、パントテン酸、A、イノシトール、B2、B1、B6、葉酸、K、B12、ビオチン、D3)、酸味料(クエン酸)、香料バターオイル)※活性炭は、ヘルスカーボン(R)をフード100g中200mg配合
- 活性炭(ヘルスカーボン(R))配合
- 穀類たん白は国産米のみ使用し低アレルゲン設計
- 尿石にも配慮した成分組成
イースター株式会社の猫用腎ケアBPレーベルです。
活性炭を配合していることから粒は黒めです。大容量ですが管理しやすい小袋タイプ&チャック付きだったため、酸化対策もバッチリでした。注意点として猫のアレルギーが多いとされる牛もしくは豚を使用しているため、与え始めはいつも以上に様子を見守る必要があります。
筆者「たけのこ」の先代猫モモは牛・豚に対するアレルギーはなかったので、モグモグ食べていました。あんまり知名度は高くないのか動物病院のスタッフさんも知らないことが何度かありました。
④ヒルズ プリスクリプション・ダイエット
ロイヤルカナン同様、科学的根拠に基づき高い実績を有しており推奨する獣医師が多いペットフードメーカーがヒルズです。
治療食として調整されていながらも、猫の食いつきがいいという評判が多いです。筆者は試す機会がありませんでしたが、獣医師に療法食の候補を質問する際、ロイヤルカナンと並んで挙げられる回数が多かったです。
⑤ベッツワンベテリナリー猫用腎臓ケア
ベッツワンとは、日本のヘルスケアペットブランドです。「ベッツワンベテリナリー猫用腎臓ケア」は日本の療法食となります。実績こそロイヤルカナンやヒルズに劣りますが、EPA・DHA脂肪酸など猫に好ましいとされる成分・原材料が使用されています。
また、便利な定期便配送やお得なクーポン割引が用意されているのも、他療法食にはない魅力といえます。筆者「たけのこ」は試したことはありませんが、継続して療法食を配達して欲しい方におすすめできるフードといえます。
猫の腎臓病療法食とは何?
別名「処方食」「療養食」などともいい、病気の猫に獣医師の指導・管理の下与えられるフードを指します。キャットフードではありますが、本質的には治療行為に匹敵する役割を担います。
低リン調整された腎臓療法食が猫の生存期間延長に大きく貢献することも研究で証明されています。それだけ大きな影響を与えることから、獣医師の指示なく健康な猫に与えるのは危険です。
猫が腎臓病療法食を食べない時の工夫
療法食とはいえ、ご飯に変わりないので、猫によっては食べない場合があります。なかなか腎臓病療法食を食べてくれない…。そんな時にできる工夫を3つ紹介します。
①フードを温める
猫の食欲は香りによって大きく左右されます。フードをほんの少し温めるだけでも食いつきを良くすることができます。
②トッピング
猫のご飯に嗜好性が高いトッピングを加えることで食欲を向上させることができます。
- 猫用かつお節
- 鶏肉の茹で汁
- 猫用おやつ
トッピングはあくまで少量に抑える点と塩分が高い煮干しなどは避けた方が好ましいです。与え過ぎにも注意です。
③別の療法食にに変える
猫の食事には相性も存在します。フードの香りや形状によって、食べるかどうかを決めることもあります。猫が療法食に満足しなければ別のフードを試すのも一つの工夫となります。必ず獣医師に相談してから変更しましょう。
猫がご飯を少ししか食べない時にできる工夫が他にもあります。さらに知りたい方は下記の記事もご覧ください。
猫に腎臓病療法食を与える際の注意点
腎臓病療法食には、いくつか注意しなければならない点があります。注意点もしっかり理解しておくことが大事です
注意①必ず獣医師の指示に従う
前述しましたが療法食の導入は必ず獣医師と相談した上で決めましょう。フードと思って、あなどることなかれ!猫にとって療法食とは食事であり、お薬であり、治療なのです。
元気な猫ちゃんに与えると逆に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。
飼い主さんと獣医師が協力し合うことが大切です
注意②療法食はしっかり管理
療法食は猫のご飯でもあり、非常に酸化しやすいです。正しい保存を心掛けないとすぐに劣化し、栄養・おいしさが低下します。
メルカリなどのフリマアプリにも気を付けましょう。個人がフードを管理しているため品質の保証がなく、場合によっては酸化で劣化してしまっている恐れもあります。
注意③購入管理は飼い主さんの役割
療法食の用意は基本的に飼い主さんが行います。動物病院で頼むのが理想ですが、急ぎで用意しにくい・取りに行く手間があるなど不便な点も。スーパーやディスカウントストア、ネット通販でも手軽に購入でき、そちらの方がお得な価格で購入できる場合が多いです。
たとえば、楽天市場やAmazonでは、送料無料な定期便・お得なポイント制度などがあります。価格も良心的で迅速に発送してくれるため療法食を購入する負担を軽減できます。
猫の腎臓病療法食おすすめ まとめ
猫の腎臓病療法食選びで迷ったら、今回紹介した中から検討してみてください。
動物病院に相談すれば、50g程度のサンプルをもらえるかもしれません。サンプルを少しずつ試し、猫と相性がよさそうなフード選定をオススメします。
ぜひ今回の記事を参考に、愛猫に合ったご飯を見つけてあげてください。