【結論】
ある意味本当です。猫の性格は親(父)から遺伝する先天的な要因に加え、誕生後の経験など後天的要因の組み合わせによって決まります。優しくて愛情深い飼い主に育てられれば、人に心を開きやすい性格の個体に育つ可能性が高いです。
猫はその可愛らしく、世界中で愛されています。ただ、猫の性格は個体によって様々。甘えん坊な子から警戒心が強い猫もいます。
今回は猫歴20年以上の筆者「たけのこ」が、猫の性格について解説します。
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猫の性格の決まり方
猫の性格は非常に複雑。確実な性格形成の方法はありません。しかし、猫の性格には形成を左右する要因があることが知られています。ここでは、どういった要因で猫の性格が決まるのか解説します。
猫の性格は先天的×後天的要素によって決定する
猫は生まれたときすでに一定の性格特性を有しています。これは先天的な要素で、親猫や先祖が持っていた性格が一部遺伝される可能性があります。しかし、これはあくまで「傾向」であり、絶対ではありません。また先天的な要素だけで性格全てが決定するわけではなく、生まれてからの後天的要素も大きく影響します。
たとえば、猫が小さいうちに多くの人や他動物と触れ合う機会を得た場合、社交的な性格になる可能性が高くなります。逆に、人々や他の動物との接触が少ない、もしくは劣悪な飼育環境で育つと警戒心が強くなりやすいです。
一説では猫の性格を決める先天的な要因において、父親猫の性格が大きく影響すると言われています。
猫の性格は飼い主で決まる!はある意味ホント
前述の通り、猫の性格は先天的な遺伝に加え誕生後の後天的な経験によって決定します。そのため、猫の性格は飼い主で決まるという考え方は、ある意味正しいです。適切で愛情を込めた場合、猫は人懐っこい性格になりやすいです。
一方で、怒りっぽい、飼育方法が不適切な飼い主のもとでは猫は警戒心を強め、攻撃的な行動を取ることもあります。飼い主との関係性は、猫の性格形成において非常に大きな要素。猫がどれだけ安心感を感じ、信頼できるかは飼い主の態度によって大きく影響されるといっても過言ではありません。
猫の種類・毛色・毛柄模様も性格に影響する
よく猫の品種に対して、人懐っこい傾向がある、甘えん坊が多いなどの話が出ますが、これらは前述した先天的な要因に含まれ、猫の性格形成にある程度関与する可能性はあります。
人懐っこい猫の育て方
- 早くから人と触れ合わせる
:猫がまだ子猫のとき、多くの人や他の動物と触れ合わせましょう。子猫期は猫が社交的になるための大事な時期です。 - 安全な場所を作る
:猫が安心できるような場所を作りましょう。大きな音はなるべく避け、落ち着ける環境を作りましょう。 - 無理に触らない
:猫は慣れると自分から人に近づくことが多いです。人間側から無理に抱き上げる、触るなどは控えましょう。 - ご褒美を使う
:猫がいいことをしたら、ご褒美をあげましょう。 - 適切なお世話
:毎日ご飯や飲み水をあげたり、トイレを掃除したり、遊んだりなど身の回りのお世話をすると猫はそれが日常だと感じ安心します。
人懐っこい猫に育って欲しいなら、上記のポイントを網羅した飼育を心掛けましょう。
人懐っこい猫はなぜ現れる?
人懐っこい猫がなぜ現れるのかというと、猫が小さい頃から安全で愛情豊かな環境で育った結果と言えます。猫は、飼い主や他の動物、環境との好ましい相互作用を通じて社交性を高められます。
具体的には、猫が小さいうちから多くの人々や他のペット、さまざまな環境に触れ合うことで、新しいものへの好奇心を育むとともに警戒心を減らせます。
猫の性格タイプ一覧
性格タイプ | 猫種・毛並み |
---|---|
人懐っこい・甘えん坊 | 黒猫 シンガプーラ スコティッシュフォールド |
好奇心旺盛 | 子猫 アメリカンショートヘアー マンチカン |
社交性が高い | オシキャット キンカロー ジャパニーズボブテイル トンキニーズ シャム |
活発 | アビシニアン ソマリ ベンガル |
優しい | サイベリアン ノルウェージャンフォレストキャット メインクーン ラガマフィン ラグドール |
ツンデレ | メス猫 三毛猫 |
警戒心が強い | 野良猫 |
大人しい・のんびり | エキゾチック シャルトリュー セルカークレックス ヒマラヤン ブリティッシュショートヘアー ペルシャ ロシアンブルー アメリカンカール |
猫の性格は様々。猫の性格タイプとしてよく挙げられるものを上記にまとめました。選定は筆者の独断と偏見と、それぞれの猫に多いとされる性格傾向に基づいて行っています。猫は個体によって性格が大きく異なるため、あくまでも参考程度に認識してください。
これらとは別にイギリスの動物学者ローレン・フィンカ博士が過去に提唱した説では、猫の性格は以下の5パターンに分類されるそうです。
- ヒトのような猫(Human Cat)
:人間との暮らしに適応し人慣れしている。人に甘える。 - ハンターのような猫(Hunter Cat)
:おもちゃで遊ぶのを特に好むタイプ。狩猟本能が強め。 - 猫の猫(Cat’s Cat)
:猫同士で仲良く過ごすのが好きなタイプ - 気難し屋な猫(Cantankerous Cat)
:警戒心が強めで神経質なタイプ。 - 詮索好きな猫(Inquisitive Cat)
:好奇心旺盛なタイプ。
ご自宅の猫ちゃんはどのタイプですか?
優しい性格の猫として有名なのは「メインクーン」
優しい猫と評されることが多い猫種として有名なのは、メインクーン。その優しさは穏やかな巨人と称されるほど。メインクーンは、フレンドリーな性格の他にもその大きな体サイズでも知られています。
メインクーンをはじめ大型猫種たちは比較的高い社会性と優しい気質を持っており、環境に対する適応力も優れています。このような特性から、家庭での飼いやすさが非常に高く評価されています。
クリーム色の猫(茶トラ)の性格は人懐っこい
クリーム色とは、ここでは茶トラ猫のことを指します。茶トラ猫の多くは人懐っこい性格が目立つとされています。その理由として、茶トラ猫は遺伝的にオス個体が生まれやすい傾向が影響していると考えられます。
オスの個体は去勢手術を施すと甘えん坊な性格になりやすい傾向があります。こうした背景からクリーム猫(茶トラ猫)は人懐っこい個体が多いと言われるようになったのかもしれません。
キジトラ猫の性格はワイルド
キジトラ猫、「野生味」を感じさせる性格を持っています。活発で好奇心旺盛、独立心も強く、運動も活発的。飼い主に対しても一定の距離を保つことが多いです。
ただし、これは決して人間を避けるわけではなく、自分から積極的にコミュニケーションを取ることも少なくありません。猫本来の性格を色濃く持っているともいえます。
性格悪いと言われやすい猫の種類
一般的に、性格が悪い称される猫としては、シャム猫やロシアンブルーなどがよく挙げられます。ただし、前述の通り猫の性格は個体によって様々。良い悪いで判断されるものでもありません。そもそも、猫自体が警戒心が強く、撫でる・抱っこなどを嫌がりやすい動物です。
また、飼育する方の価値観・理解などによっても性格の良し悪しは変化するもの。一概にこの猫種だから性格が悪いと決められるものではありません。
メス猫の性格はツンデレ
メス猫が「ツンデレ」と評される背景には、普段ツンツンして冷たい反応を示すことが多いのに時折甘えた仕草を見せるから。最初の頃は警戒しながらも、一度信頼関係が築かれるとその態度は一変。信頼された人には高い愛情を示してくれることも多くなります。
ただ、メス猫は子猫を育てる機会が多いため、本能的に大人な気質を抱きやすい傾向にあります。極端な話、子孫を守るために頼れるお母さんとしての役目を果たすのに必死で、甘えん坊になっている余裕がないといった感じです。このあたりはオス猫と大きく違うところでしょう。
三毛猫の性格がきついことが多い理由
三毛猫の性格が一般的に「きつい」とされる理由は、基本的に三毛猫はメスの個体が生まれるから。必ずではありませんが、三毛猫は遺伝的にメスが誕生する確率が極めて高いです。メス猫は上記で述べたとおりツンツンした性格に育ちやすいため、性格がきついと感じられる方も多いようです。
誰にでも人懐っこい子も多い黒猫
黒猫は、人懐っこい個体が非常に多いと言われています。理由としては、黒い毛並みが物陰に紛れやすく危険を回避しやすかったため、警戒心が薄い性格傾向になったという説などがあります。
実際、多くの飼い主が黒猫はフレンドリーであると感じることが多いようです。
白猫の性格はビビりが多い
白猫の性格傾向でよく耳にするのは、怖がりや神経質、臆病といったもの。いわゆる、ビビりと呼ばれる性格です。これは白猫の毛色を発現させている遺伝子が深くかかわっています。猫の毛の色を白くする遺伝子は、猫の聴覚にも少なからず影響を与えるといわれています。つまり、聴覚系のトラブルが生じやすいのです。
白猫達がビビりになりやすいのは、音による情報が取得しにくいからなのです。
オス猫の性格は甘えん坊
オス猫は一般的に甘えん坊になりやすいと言われます。特に去勢手術を施したオス猫は甘えん坊になりやすい傾向があります。理由としては定かではありませんが、恐らく去勢手術を施すことで子猫気分が色濃く残るのかもしれません。ちなみに、メス猫も避妊手術を施すことで甘えん坊な性格に近づきやすくなると言われています。
よくある質問
猫の性格は十人十色!
猫の性格は多様であり、その成因には様々な要素が関わっています。だからこそ、猫一匹一匹に対して個別のケアと理解が大切となります。
猫の飼い主の方々にとって、この記事が愛猫とより深い関係を築く助けになれば幸いです。