【結論】
軽く輪ゴムなどで縛っただけの保存、高温多湿の環境下で管理するなどの保存方法が好ましくないフード管理です。キャットフードは酸化しやすいため、密閉容器などを活用して空気に触れさせない努力が必要となります。
キャットフードの保存はどうするのが正解なのか?猫にご飯を与えられている方であれば、この疑問に一度は直面するはずです。
フードの袋をしばって保存しているだけ。という飼い主さんも多いはずですが、この保存方法はNG。キャットフードは脂質を多く含み酸化・劣化しやすいため、正しい保存・保管方法を行う必要があります。大事な愛猫のご飯を傷めないためにも、正しい保存方法・容器を用いて管理しなければなりません。
この記事では、猫歴20年以上でペット資格も持つ筆者「たけのこ」が、正しいキャットフードの保存・保管方法を解説していきます。
最後まで読むことで、正しいキャットフードの保存・保管方法が分かります!
- キャットフードNG保存方法を8つ知れる
- 正しいキャットフードの保存方法が分かる
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キャットフードの保存・保管・酸化対策は重要
キャットフードには、猫のエネルギー源として脂質が多く配合されています。脂質には酸化しやすい性質があり、雑な保存方法ではすぐに品質が劣化してしまいます。
酸化したフードは、味やニオイが劣化し猫の食い付きが悪くなるだけでなく猫の身体に悪影響を及ぼしてしまう恐れもあります。
酸化はリンゴを想像すると分かりやすいです。酸化すると茶色く変色して、おいしくなさそうですよね。
特にドライタイプのキャットフードは、酸化しても見た目の変化がないため品質が劣化しているかどうか分かりません。猫に安全な食事を与えるためにも、キャットフードの保存・保管はしっかり行いましょう。
間違いだらけなキャットフードのNG保存・保管方法8選
ご家庭で当たり前のように行っているキャットフードの保存・保管を、誤った方法で行っているケースは多いです。ここでは間違っているキャットフードの保存方法を解説します。
①「未開封だから酸化しない」は勘違い
購入してからだいぶ経つけど、まだ開封していないから大丈夫!そう思われている皆さんは要注意です。実はキャットフードは開封前から袋内部の空気によって酸化が少しずつ進行しています。
②キッチン下や窓際で保存はNG
意外かもしれませんが、キャットフードの保存・保管場所としてキッチン下は微妙です。湿度が滞りやすいキッチン下は高温多湿。酸化が進行しやすい環境です。
また、窓際も直射日光が当たってフード温度が高まり酸化の進行が早まりやすくなるため避けた方が無難です。キャットフードの劣化速度も早まり長持ちしなくなるため、保管場所は台所下を避け、窓から離れたところを選びましょう。
③袋を止めただけはアウト
当然ですが輪ゴムや袋止めなどで簡易的に縛っただけの保管・保存だけだと酸化は防ぎ切れません。縛った隙間から空気が侵入し、少しずつ酸化が進行します。
④冷蔵庫は逆効果
キャットフードの冷蔵庫保存はオススメできません。キャットフードは、常温での保存が基本。冷蔵庫での保存は、扉の開閉によって結露が生じ、カピや細菌が繁殖してしまう恐れがあります。
⑤冷凍保存には限界がある
冷凍保存をすることで、ある程度キャットフードを長持ちさせることは可能です。しかし、冷凍・解凍する際に風味は低下してしまうため品質劣化は避けられません。特にウェットフードは劣化が激しいので避けましょう。
⑥真空保存は準備が大変
前述した冷凍よりも長期保存させやすいのが、真空保存です。保存袋内の空気を抜いて真空状態にすることで、酸素の影響を少なくしキャットフードを長期保存できます。
ただ、「真空保存」をするには専用の機械が必要となり、真空保存用袋もそれなりの価格がします。保存性は高めですが、かかる費用も高いため家計と相談してから導入しましょう。
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⑦酸化防止剤は不使用がいいは嘘
キャットフードの添加物は危険、とネットで度々見かけます。その中に「酸化防止剤も危険」という情報を見かけますが、これはやや極端な意見です。
そもそも「酸化防止剤」は、その名の通り”酸化を防ぎ商品の劣化を防ぐ目的で添加する物質”です。酸化防止剤無添加ということは、酸化に対してフードが無防備な状態となります。
着色料など一部添加物は猫に不必要ですが、すべての添加物が不要な訳ではないです
⑧ジップロックだけでは不十分
簡単に保存できて便利なジップロックですが、これだけではキャットフードの酸化を防ぎきれません。ジップロックの主材料ポリエチレンは、ある程度「酸素」が通過します。そのため、ジップロックで密閉していても、少しずつキャットフードは劣化してしまいます。
キャットフードを正しく長期保存・保管する7つのポイント
ここまで間違いだらけのキャットフード保存・保管方法を解説してきましたが、具体的にどう保存したらいいのか?その疑問を解消する「キャットフードを長期保存させる上で大切なポイント」を解説していきます。
①キャットフードのドライ・ウェット別の保存方法
ドライ | ウェット | |
---|---|---|
価格 | 安い | 高い |
gあたりの 栄養素 | 高い | 低い |
水分含有量 | 低い | 高い |
開封後の 保存性/保存方法 | 高い(約1ヶ月) 常温 | 低い(約1日) 冷蔵庫 |
開封前の 保存性/保存方法 | 高い(約1年) 常温 | ドライより高い(約2~3年) 常温 |
キャットフードは、ドライタイプとウェットタイプのいずれかに分類されます。大きな違いは水分含有量ですが、その他にも保存方法が異なります。
ドライフードは開封後も常温保存が基本となるのに対し、ウェットフード(パウチや缶詰)の場合は、開封後のみ冷蔵庫保存となります。
水分が多いウェットフードは開封すると保存性が大きく低下し、常温だと傷みやすいです。開封後のウェットフードを保存するときは、お皿に出しラップした状態で冷蔵保存しましょう。
②酸化防止剤が含まれたキャットフードを選ぶ
前述したとおり、「酸化防止剤」はキャットフードの酸化を防ぐ大切な添加物です。気になるフードがあったら、商品の原材料をチラ見して下記成分が含まれているか確認しましょう。
- ミックストコフェロール
- ローズマリー抽出物
- アスコルビン酸(ビタミンC)
ちなみに「BHA」「BHT」という物質も酸化防止剤です。一時期、危険性が疑われましたが、調査で規定量であれば猫に対して問題ないとされました。ペットフード安全法でも使用量が厳しく規定されています。
③キャットフードは大袋より小分け袋タイプ
キャットフードを購入する際は、大袋より小分け分包された商品を選択することもポイントです。開封1か月以内にキャットフードを使い切るのがベストですが、大袋だとなかなか消費できません。使っている間に酸化も進むため、猫のご飯がどんどん劣化。嗜好性も低下し猫が食べなくなることもあります。
小分けで分包されているタイプであれば、こまめに封を開けるためキャットフードの劣化を最低限に抑えやすいです。
④日が当たらず湿度が低い場所で保存
開封・未開封問わずキャットフードは、直射日光が当たらず湿度が低い場所で保存・保管しましょう。具体的に言うと「窓から離れていて高い場所」です。筆者は、猫の盗み食い対策も兼ねてキッチンの吊り戸棚を活用していました。
⑤密閉容器などを使用する
キャットフードの酸化を防ぐには、密閉容器を利用することも有効です。密閉容器は、ニトリや無印良品の品質が高めなものから、100均など性能が低めな反面リーズナブルな物まで様々です。
使いやすいと感じる密閉容器を活用しましょう!
⑥キャットフードを小分け保存する方法
小分け保存する際、ジップロックなどの密閉袋にキャットフードを詰め、さらに密閉容器に仕舞う方法もオススメです。ジップロック単体では酸化を完全に防げませんが、密閉容器と組み合わせることで空気との接触をより少なくし品質劣化を抑えられます。
珪藻土については下記の記事を参考にしてください
⑦キャットフードを夏に保存する方法
6月から9月前後の夏の時期は気温・湿度が高まりやすく、キャットフードも劣化しやすいです。とはいえ、できる対策は限られているので上記で解説した対策をすべて実行することが重要です。
ただし、キャットフードは1~2週間で使い切れる量だけ購入することを推奨します。
夏はこまめにフードを買い足しましょう!
キャットフードの保存・保管方法まとめ
酸化が進行してしまったフードは、猫にとっておいしくないだけでなく悪影響を与える恐れもあります。
キャットフードの保存は手を抜きがちですが、実は気を付けないとすぐに品質が劣化してしまいます。この機会にぜひ、ご自宅のキャットフードの保存方法を見直してください。
猫がご飯を食べない場合は、下記の記事も参考にしてください