【結論】
猫が鳴くたびに返事をすると、かまってもらえると覚えてしまい鳴き癖がつくかもしれないから、だと考えられます。
猫との関わり方には様々なルールや意識した方がいいポイントが存在しますが、一部の人々の間で「猫に返事をしてはいけない」と噂されることがあります。ただ、その理由について深く語られることはなく、ただ猫に対して返事をしてはいけないとだけ伝わっています。
今回はSNSやGoogleなどでその噂について調査し、おそらくこれであろうという理由を紹介します。
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猫に返事をしてはいけない理由
筆者が調べた限りでは、猫に返事をすることを禁ずる伝承やオカルトチックな話は確認できませんでした。また、それについて理由を語る人もほとんどいませんでした。では、なぜ「猫に返事をしてはいけない」という噂が流れるようになったのか?考察を詳しく解説します。
鳴き癖がつくと思われたから
猫に返事をしてはいけないとされる理由は恐らく、猫に鳴き癖がつき頻繁に鳴くことを危惧したからだと思われます。猫が鳴き声を上げたとき飼い主さんが返事をし続けると、「猫は鳴き声をあげれば飼い主さんがかまってくれる」と覚える可能性はあります。
たしかに、鳴き声をあげて返事をしない人より反応している人の方が、鳴かれる回数は多いという意見もあります。
実際はそこまで気にしなくてもいい
上記で猫に返事をしてはいけない理由として、鳴き癖がつくからと解説しましたが、実際はそこまで気にする必要はありません。
元々、猫同士において鳴くという行動は、あまり行われない行動です。イエネコが鳴き声をあげるのは、飼い主さんに要求や気持ちなどを伝えるため。要はコミュニケーションの一環です。そのため、飼い主さんが返事をしなかったとしても、猫によっては気にせず鳴き声を発します。
また、猫が鳴く頻度は品種や性格によっても異なります。シャム(サイアミーズ)やベンガル猫、サイベリアンなどは鳴く頻度が多い品種です。また、甘えん坊な性格の個体も鳴く回数は多いでしょう。そうした猫の場合、返事をしない程度では鳴く頻度はそんなに少なくはなりません。
猫の鳴き声が過剰な時は注意
あまりにも猫の鳴き声が過剰でうるさいと感じたときは要注意。もしかすると、何か病気や不調を飼い主さんに訴えかけているのかもしれません。
猫の鳴き声が多いときの不調としては、以下が考えられます。
- 分離不安
- 発情期
- 認知症
- 泌尿器などの病気
猫の鳴き声の意味
実は猫の鳴き声には、それぞれ意味が込められていると言われています。以下は、猫の鳴き声とそのとき考えているとされる気持ちです。
- にゃー
:要求がある。遊んでほしい、ご飯が欲しいなど - しゃー
:警戒している - うー
:怒っている - にゃ
:猫なりの挨拶や返事 - あおーん
:発情している - にゃおーん
:不安になって飼い主さんを探している - にゃにゃにゃ
:テンション上がっている(クラッキング) - うにゃ
:リラックスしている
逆に猫は返事してくれる?
反対に飼い主さんが話しかけたとき、猫は返事してくれるのか?その答えはイエスです。
ただし、その時の気分や個体の性格によって返事をするかどうかは変わります。また返事の仕方も様々なので、飼い主さんが気付かないケースも少なくありません。
返事の仕方の種類
猫が返事をしてくれるとき、具体的どういった方法で反応してくれるのか?下記にまとめました。
- 声で返事
:分かりやすい返事の仕方がこれです。猫が返事を鳴き声で返すときは「にゃ」と鳴くことが多いようです。 - 耳の動き
:猫に話しかけたとき、耳の動きをよく観察しましょう。耳がピクピク動いている様であれば、それがちゃんと聞いているよと返事してくれているサインとなります - 尻尾が動く
:話しかけたとき、尻尾を軽く動かして返事する子もいます。 - 振り向く
:話しかけたとき声の主の方に振り向くことで返事してくれる子もいます。 - すり寄る
:甘えん坊な子などは、おいでと話しかけると手や足にすり寄ることがあります。
ツンデレ気質な猫は話しかけられても、目に見えて分かりやすいリアクションをしてくれることは少ないです。
猫に話しかけたけど無視されてしまったと思ったら、どこか体の一部が動いていないかも確認してみてください。耳や尻尾などが動いていたら、それが返事しているよという猫なりのメッセージとなります。
猫は人の言葉がわかる?
当たり前かもしれませんが、猫は人間の言葉の意味を理解できません。ただし、言葉を聞き分けることはできるようです。言葉と物事を紐づけることもあります。ご飯やちゅーると口にしたら、猫が甘えだすのはこのためではないかと考えられています。
また最近の研究では、猫は自分の名前を区別できるとも報告されています。猫に関しては、まだ謎が多いですがもしかすると人間が思っている以上に猫たちは賢い動物なのかもしれません。
猫に言ってはいけない言葉
猫は人間の言葉の意味は分からずとも、言葉に込められた感情や人間の態度は察知できます。意味が分からずとも、厳しい言葉を放てば大なり小なり猫を怖がらせてしまいます。
また、放った言葉は猫が理解できなくとも飼い主さん自身の耳にも届きます。今後の猫に対する接し方にも影響するため、間違っても冷たい言葉を猫に言うべきではありません。具体的な猫に言ってはいけない言葉をいくつか挙げます。
- 嫌い!
この言葉は猫が理解できないかもしれませんが、その感情的なトーンは猫にストレスを与えるかもしれません。 - なんで理解できないの!
猫は人間と異なる認知能力を持っています。このような厳しい言葉は猫に不必要なプレッシャーをかけます。 - ジャマ!
この言葉も猫に対して残酷な言葉です。 - 捨てるよ!
責任を持って飼うと決めた猫に対して、捨てるといった言葉は軽々しく使うものではありません。 - バカ!
猫は意味を理解できないかもしれませんが、否定的なトーンは猫に不安を与えるかもしれません。 - 別の猫の方がかわいい
他の存在と比較されることは、猫であれ人間であれ傷つくものです。 - 飼わなければよかった
これは最も深刻な影響を及ぼす可能性のある言葉です。この言葉を耳にした飼い主さん自身が猫に対してネガティブな思いを抱くようになる恐れがあります。
猫とのより生活のためには優しく、言葉遣いに配慮し、そして愛情をもって接することが最も重要です。
また、前述の通り猫は自分の名前を識別することが可能です。そのため、なにかイタズラなどをしたとき猫の名前で叱ってしまうと自分の名前に対してネガティブな印象を持ってしまう懸念があります。猫を叱るときは、短く静かな声色でコラ!やダメ!とだけ伝えてあげましょう。
まとめ
猫に返事をしてはいけないとされる理由は、鳴き癖がつくと思われたためと考えられます。ただ、返事しないからといって必ず猫の鳴き癖が治まるかは微妙なところ。猫が鳴くのは要望などを飼い主さんに伝えたい目的がある他、品種や性格の影響も大きいです。
あくまでも鳴き癖を助長させない工夫の一環程度に捉えておくのが無難といえます。