【結論】
猫用静電気防止スプレーは水だけでOKです。加湿するのが目的なので特別、他の材料を加える必要性はそこまでありません。それよりも加湿器などで室内の湿度を高めた方が対策として効果的です。
冬になると寒さだけでなく空気も乾燥します。そのため、静電気が発生することも多くなります。猫にとっても飼い主さんにとっても静電気は悩みもの。何とか対策したいですよね。
今回は猫と暮らして20年以上の筆者「たけのこ」が、猫に配慮した静電気対策について解説します。
一番おすすめなのは加湿器!
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静電気とは
そもそも静電気とは、物が電気を持っている状態のことです。物と物がこすれ合うときによく起こります。静電気がたまると、他の物に触れるときに「パチッ」とショックを感じます。これは、たまった電気が急に動くから。物と物が触れ合うと、電子が動いて静電気が発生します。
冬にセーターを脱ぐときに「バチッ」とするのも静電気のひとつです。静電気はよく起こりますが、特に電気が動きやすくなる乾燥した季節に頻発します。
猫用静電気防止スプレーを手作りする方法
静電気を防ぐためのスプレーは家庭でも簡単に手作りすることが可能です。
まず、材料ですが「水だけ」用意します。そう、水だけでいいです。グリセリンや食用油を加えるレシピもありますが、正直手間に見合った効果が期待できるかは怪しいところ。
配合するものによっては使用期限に配慮して早めに使い切る必要があったり、冷蔵保存したり、材料を買いに行ったりとめんどう。安全性も高いことから、筆者的には水だけをオススメします。
保湿が目的なので水も精製水ではなく、水道水で十分です
材料の注意点
オンラインにはペット用の静電気防止スプレーのレシピがたくさん存在しています。ただ、猫用として作る際はアルコール(エタノール)とアロマオイル(精油)を加えるのは控えましょう。
まずアルコール類に関しては、猫に対して有害なので避けましょう。少量でも舐めとってしまうと危険な状態になる恐れがあります。同様の理由で、アロマオイルも使用禁止です。厳密にはアロマオイルは猫への安全性がよく分かっていないとされています。ただ、ティーツリーオイルなど一部の精油は猫への危険性が指摘されています。匂いに対してストレスを感じる可能性もあるため混ぜるのは避けましょう。
猫用静電気スプレーの使い方
猫用静電気を使うのは、ブラッシングの前がオススメ。ブラッシングは被毛と接触するとき摩擦によって静電気が起こりやすいです。そのため、ブラッシング前にスプレーで保湿することで発生を抑制できます。猫本体にかけてもいいのですが、嫌がる子も多いためブラシにかけた方が無難です。
飼い主の感想
筆者も試しに猫用静電気スプレー(水)を使用しましたが、猫に怒られました。猫は水に濡れるのが苦手なので、直接吹きかけるとやはり怒ってしまうようです。ブラシにかけて試してみましたが、やはり濡れること自体が嫌なのか抵抗します。
静電気対策のためだけに、猫と触れるときやブラッシングの度にスプレーを使うのも正直めんどうです。
静電気対策として、スプレーは少し効率が悪いかもしれません。
効率がいい猫向け静電気対策
静電気対策としてスプレーは微妙でした。毎回スプレーをするのも手間であり、静電気の発生を抑制するにはやや非効率。やはり環境状態から静電気が起きにくい状態にするのが無難です。ここでは、効率のいい静電気対策について解説します。
加湿器がオススメ
筆者が個人的に効率的だと思うのは、加湿器を設置すること。加湿器を設置することで、室内の湿度を高め静電気発生を抑制してくれます。
加湿器の効果が及ぶ範囲は、そこまで広くないので、部屋ごとに設置したいところです。加湿器にもタイプが色々あります。電気を使う定番の物だけでなく、水を入れるだけで加湿する陶器製のものもあります。ただ、手早く加湿したいのであれば、やはり電気で稼働するタイプの方が優秀。電気代も高が知れているので、猫のためにも設置してあげましょう。
ただし、以下の点には注意点しましょう
- なるべく部屋の真ん中に設置する
- 結露により傷むので家具の真横に置かない
- 窓の近くは加湿効果が薄いので避ける
- カビや細菌が繁殖しないよう、水は毎日取り換えて定期的に掃除する
- 猫への安全性に考慮しアロマディフューザーは使用しない
静電気防止の首輪もある
加湿器以外にも静電気対策として行えるグッズがあります。たとえば、猫用の静電気防止首輪。静電気防止の仕組みは製品により様々ですが、放電性能に優れた素材で開発されていることが多いです。
人間の手も保湿しよう
静電気は空気の乾燥や猫の帯電以外にも、飼い主さんの手がカサカサしていることも原因。手の保湿も意識したいところです。ただ、ハンドクリームだと一部成分が猫に好ましくないという指摘もあります。(アルファリポ酸・植物オイルなど)
猫と接触する前に壁で放電
猫と接触する前に蓄電された電気を放出するのも、工夫のひとつ。具体的には壁や木製家具などに触れることで放電できます。ドアや床などでも素材によっては放出可能です。
意外と効果的な室内干し
室内の乾燥を防ぐのに意外と効果的なのが、洗濯物の室内干し。濡れた洗濯物を部屋で干すことで自然と空間を加湿することが可能。洗濯物が乾きにくいというデメリットはありますが、特に急いで乾かす必要がないタオルなどをこまめに干すのも、ひとつの静電気対策です。
冬の季節は乾きにくいため、タオルなどすぐに乾燥しなくてもいいものだけを干すのもいいかもしれません。
観葉植物で対策するのは控えた方が無難
一部では、観葉植物の設置が静電気対策にある程度有効という情報もあります。筆者個人的には効果は高が知れていると考えるので、有効な対策とは言いにくいです。その真偽はどうあれ、猫がいる生活空間に観葉植物をむやみに設置するのはあまりおすすめしません。
猫にとって、植物は危険な成分を含んでいるケースが多め。代表的なのはユリ科やサトイモ科の植物。これらは観葉植物として人気ですが、猫への有害性も高いことで知られています。
万が一、好奇心旺盛な子が観葉植物を口にしたら大変な事態に陥るため、静電気対策として観葉植物を設置するのは避けられることを推奨します。
猫のために静電気対策をしよう!
静電気は空気が乾燥してくる冬の季節になると、よく悩む現象。猫にとっても大好きな飼い主さんに撫でてもらおうとして、パチンと静電気が発生するとションボリしてしまいます。
静電気が発生しやすいということは空気が乾燥しているということ。猫の粘膜が乾燥して体調不良を招く懸念もあるので、加湿器などを上手に活用して室内を潤しましょう。
今回の記事を参考に、猫のために静電気対策を取り入れてみてはいかがでしょうか。